先ずはじめに、日本の保険制度というのは最低限行わなければいけない水準の治療に対してその費用が支払われるという制度であり、先進10か国の中でもその治療費は最低限のもので、それによりそれなりの治療効果を上げているということをご理解ください。
日本でも
保険外で細菌感染に配慮して感染を徹底的に排除するように
歯髄を取るということを行う歯科医院が多くなってきています。
費用は1根管で5万から10万円、すると思います。
アメリカでは1根管10万円ですから、日本ではそれでも安い方です。
それを日本の保険では1本、7000円ほどで行うわけですから10分の1の費用です。
それを何とか成り立たせようとすると、流れ作業で行わざるを得まません。
もちろんそれなりの消毒を行い、それなりの治療結果も出ています。
アメリカなどでの治療成績が90%だとして、日本ならそれが70パーセントくらいの成功率といわれています。
アメリカなどでは歯科医師は1日4,5人ほどしか患者さんを見ません。
それだけ時間をかけるわけです。
いま日本では先ほど書いたように
保険外で
根管治療を行う専門医も増えてきています
選択の範囲は広がってきています。
いい治療、世界最先端の治療というのはネットで様々情報がたくさんあり、日本でも知られてきています。
うがいをしないほうが良い、
ラバーダムを使用したほうが良い、細菌感染を防いだほうが良い、、、これらは確かに理想的な物であり、決して否定はしませんし、それを目指して治療は行っています。
ですが、それはあくまで世界の最先端であり、日本の保険制度でそれを求めるということはやはり無理があります。
今回の対応ですが、
保険診療ではきわめて通常の対応だと思います。
1回目に
咬合調整をするといって歯を削ったというのも説明をしているし、実際にその対応は正しいと思います。
(私もそうすると思いますし、咬合を調整するといって削ることはいつも行っています。これを説明なしに削ったといわれると、もうお手上げですし、何もできません。)
神経を取った後に関しては出来ればうがいなしに消毒薬を入れて仮の蓋で封鎖するところまで行うことが理想ですが、急に痛くなって、予定外に対処しないといけなくなった
という状況下で、そこまで望むことはなかなか難しいことは上記かいたようなことでお分かりいただけると思います。
かなえ様は高度な医療を求める方のようですので、日本の保険制度の縛り、制限のない、望まれる医療を目指して、良い医療機関を探して今後の治療を行っていただきたいと思います。
(治療途中でも無断キャンセルさえしなければ問題ありません。)