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2010/06/01

麻酔が効きにくい体質で、親知らずを抜歯せずそのままで良いか?

たなか様34歳女性
以前、下の親知らず抜歯をしました。

麻酔が効かず、普通の人よりかなり多く麻酔を打ってもらいました。これ以上は無理、という量でした。それでも痛みがひどく、かといって別の日に、また麻酔の注射を打ち直すのもいやでなんとか抜歯を終えました。

上の二本の親知らずは少し顔を出している状態です。下の二本は死ぬ気で我慢しましたが、あの痛みを思うと抜歯しないですまないかなと考えてしまいます。抜歯せずにこのままというわけにはいかないでしょうか。

入院して抜歯することもある、ということも聞きました。全身麻酔と聞くと怖いのですが。入院期間はどれくらいでしょうか。い

渡辺 英弥 先生からの回答

渡辺 英弥
福島県
渡辺歯科医院
渡辺 英弥先生
親知らずだから抜歯しなくてはいけないということもないと思います。

何か不都合があってから抜いてもいいのではないでしょうか。
虫歯になってしまった、腫れてしまった等等、麻酔の件ですが、下の親知らずだから効きにくかったことも考えられます。

通常下の骨は、上の骨に比べ硬く、麻酔が奏功しにくい状況になっています。逆に上の骨は下の骨の総量より大きく麻酔が浸潤する骨の穴も多く大きい筈です。

上の親知らずの場合、下よりは麻酔が効きやすいのではないかと想像します。

入院抜歯ですが通常は一日入院ではないかと思います。翌日には退院が多いのではないでしょうか。

高崎 真一 先生からの回答

奈良県
医療法人 有真会 たかさき歯科医院
高崎 真一先生
たなか 様

以前、下の親知らずを抜いてひどい目にあって、今度、上顎親知らずを抜く時痛いのはいやだということですね。

まず、最初に『抜かなければいけないのか?』という事です。親知らずの周りは歯肉が前にある歯に比べて柔らかいのです。これは頬の延長が歯肉になるからです。付着歯肉といわれる骨に付いている歯肉が少ないのです。

また、食べ物の残渣が口の奥で残りやすく、ブラッシングがやり難いので炎症が起こりやすいのです。親知らずの周りの歯肉炎智歯周囲炎と言います。智歯周囲炎は投薬だけですぐに治ります。年間何回も智歯周囲炎が起こるのなら抜いたほうがいいですが、それほど腫れなければ抜く必要がありません。

ブラッシング時に最後に親知らずとよく磨く磨き方を歯科医院で歯科衛生士さんに教えてもらえばいいのです。智歯周囲炎の他に抜かなければならない場合は、口をあけると頬にあたる場合、や下の歯肉を傷つけている場合などです。このときは痛みがでます。

次に、下顎に比べて、上顎の親知らずははるかに麻酔が良く効きぬきやすいのです。下顎の骨が硬い皮質骨に覆われいて、ちゃんとした伝達麻酔をしなくては浸潤麻酔だけではなかなか麻酔が効きません。

炎症があるとさらに効きにくくなります。しかも骨の中に親知らずが埋まっていると骨を削って取ったり、歯が横を向いていると歯を分割して抜歯しなくてはなりません。

しかし、上顎皮質骨も薄く浸潤麻酔で十分に効きます。下顎のように骨を削ったり、歯を分割したりして抜歯する場合はほとんどありません。しかも、抜く方向が重力と同じ方向なので歯も抜けやすい。

全身麻酔をして抜歯を考えるよりも、口腔外科を標榜している腕の良い歯科医で抜いてもらうほうが良いと思います。この時期、大学病院や大きな病院の歯科は研修医が入ってくる時期なので、抜歯に慣れてない研修医が抜歯することがあるので、お勧めしません。

大きな施設で抜く場合は8月以降がお勧めです。

河原 雅朗 先生からの回答

河原 雅朗
奈良県
かわはら歯科クリニック
河原 雅朗先生
大変でしたね。

親知らずと言っても上の親知らずと、下の親知らずでは、その
抜歯
の手術の難易度はすごく差があります。

下の歯でとても苦労していたとしても上の歯はほんとに、簡単に抜けることもよくあります。というよりほとんどの場合簡単に抜けます。

今すぐに抜く必要がないようであればもうしばらく置いておいても問題は少ないと思いますが、抜くとしてもそれほど苦労することはないでしょう。

麻酔も下のほうが効きにくく、上の歯で麻酔が効かないことはないと言っていいくらいなのでそれほど心配しなくていいでしょう。

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