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外傷で永久歯の神経が死んでしまった?

ひとみ様54歳女性
小学4年の息子が、一ヶ月ほど前に転倒して前歯が少しぐらつき、歯と歯茎の間から少量の出血もみられました。

翌日に歯科院に連れて行きレントゲンを撮りましたが、何ともないということで、ただ今後、歯の色が変わるかどうか様子をみるようにといわれました。

それから一ヶ月が経ち今日、息子が歯の色が変わってると言うので見てみたところ、うっすらとその歯が灰色がかった白さになっており、裏側から見ると明らかに褐色がかった黄色に変色しています。

 これは神経が死んでしまったということでもう手遅れなのでしょうか?
この一ヶ月間、すっかり息子の歯の外傷のことは忘れてしまっていたので、もっと早くわたしが歯の変色に気がついていればどうにかなったのでしょうか?
息子の永久歯もまだ完全には生えきってない状態です。

今まで虫歯一本なく育ってきたので私の注意不足で助かったかもしれない息子の歯が駄目になってしまうかと思うと胸が痛みます。

将来のことも考え、息子にとって一番良い治療法はどういう方法があるのか、教えてください。

山内 美香 先生からの回答

東京都
白金山内歯科室
山内 美香先生
変色は外傷により、神経へのダメージが大きかったため仕方ないと思います。お子様が、転倒されたのも重心の不安定な時期ですので起こりうることです。元気に走ったり・健康であるがゆえのトラブルと考えればよくあることです。

さいわい乳歯であれば将来まだチャンスはあるのであまり気に病まなくてもよいと思います。

神経が死ぬと根のなかの神経が腐敗してが出てくることがありますので何か症状がでたら、歯科医院へ行かれたらよいと思います。

田邉 美樹子 先生からの回答

大阪府
筒井歯科医院
田邉 美樹子先生
お母様としては、お子さんの歯の神経を御自分が死なせてしまわれたとお考えのようですが、外傷を受けた段階でこの歯の神経の運命、すなわち生死に関しては決まってしまっていたとお考えください。

ですから、お母様の判断にはなんの問題もないと考えます。歯の色は、神経が死んですぐに変化が起こるわけではないので、色に気づく前にすでに死んでしまっている状態なのです。

レントゲンでは、歯の根が折れていないかや骨折をしていないかなどを判断することはできても、神経の生死を判定することはできません。また、電気刺激や熱刺激を与えて神経の生死を判断する方法もあるのですが、外傷を受けてすぐには、その後生き残る神経であっても、一時「仮死状態」になり、判断ができないと言われています。なので、担当の先生は、経過をみておいて下さいという判断をされたのではないかと考えます。

小学校4年生のお子さんということで、歯並びも骨格もこれから変化していきますから、大人と同じ治療というわけにはいかないと思います。もし、これが大人の方であれば、神経の治療をして、被せる(できれば審美的に綺麗にできるオールセラミックなど)治療で終わるところですが、お子さんの場合ですと、成長に伴う変化で被せ物の縁が合わなくなるので、時期を見て最終のものを被せることになるのではないかと思います。

それまでは、まず神経の治療をして、「ウォーキングブリーチ」などで歯の色を白くするか、もしくは、保険などの被せ物を一時的に入れるかなどの方法が考えられると思います。治療の具体的なところは、担当の先生にご相談されてはいかがかと存じます。

渡辺 英弥 先生からの回答

渡辺 英弥
福島県
渡辺歯科医院
渡辺 英弥先生
歯の外傷ですが、打撲の後神経が生存する場合と、そのダメージで死んでしまうことがあります。この場合、神経が死んでしまったため歯の変色が始まったと考えられます。

まずするべきことは、歯科医院を受診して死んでしまった神経の残骸をきれいに掃除してもらうことです。その場合通常は裏側から削りますので、正面から見えることは無いと思います。

そのままにしておくと、根の先に大きなの袋を持ってしまいます。消毒をすることで、歯の生存率が高まります。消毒してから神経のかわりになるものを詰めることになります。その時点で、歯の変色が収まっているのであれば、白い詰め物をすれば終了です。歯を削ってかぶせることはまず無いと思います。

歯の変色があるようでしたら、ホワイトニング、漂白をすれば元に戻るはずです。時間がたてばたつほど、変色は取れづらくなりますので。

玉置 敬一 先生からの回答

玉置 敬一
和歌山県
玉置歯科医院
玉置 敬一先生
お子様の前歯の変色。とても心配なさっている様子が伝わってきます。

まず結論から。必要以上の心配はなさらないでください。
1ヶ月後の変色ということで、神経が死んでいる可能性もあります。

しかし、最近では、「そのような場合でも、慎重に様子を見ていると約6ヶ月ほどで色が消えることもある」ということが報告されています。

これは「子供時代の歯の場合、根の先でいちど切れた神経や血管に代わり、新しい血管や神経が歯の中にできるのではないか(細菌に汚染されていない場合は、たぶん歯の外にある神経、血管が中に伸びてくると考えられます)」ということです。

お母様が息子さんの歯をだめにしたのではありません。
けがや病気は子供に限らず避けられないものです。一つ一つはお母様の責任ではありません。

もし、この歯の中の神経がだめになったとして、早く気づいていても結果は同じだったと思います。胸を痛めないで、今後のことをしっかりと見てあげてください。
次に歯科医院へ行ったときに「変色しているからすぐに神経を取りましょう」という話しになった場合「もう少し様子を見てからにしてください」とお願いしてみてください。

経過を観察している中で、根の先に相当する場所が大きく腫れてくるとか、痛みを感じるとかの症状が出た場合(この場合は細菌に感染していると考えられます)は神経を取ってもらうと良いと思います。

神経を取ったからといって、息子さんの将来が暗くなることは何もないです。
きれいな治療をしてもらえば、きっとのびのびとしたいいお子様に育っていくと思います。

早く安心できる状態になるように願っています。

河原 雅朗 先生からの回答

河原 雅朗
奈良県
かわはら歯科クリニック
河原 雅朗先生
小学校4年生というと根っこの先のほうまでほぼ歯の形態が完成している時期だと思います。

そういった状態で外傷がおこると、書かれている通り歯の神経が死んでしまうことがあります。色のほうの判断からすると残念ながら、すでに死んでいる可能性が高くなってきているようです。

ただこれは反応がゆっくりというだけで、その前に何かすれば神経が助かったとか、何か出来たというような類のものではありません。起こったことに対して適切に処置をしていくしかないのでもう一度歯科医院に行ってレントゲンを撮るなどして神経が死んでいることが確認できたら根っこの処置をしていくことが大切です。

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