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2011/12/22

矯正、圧下治療について質問があります

河内ミナミ様35歳女性
矯正挺出してしまった分を圧下して元の状態に戻していただきたいと考えています。

そこでなんですが、私のように矯正で元以上に歯が挺出したものを圧下するのと、元々の状態から圧下するのとではどちらの方が後戻りが少ないでしょうか?
どちらも同じくらい後戻りするのでしょうか?

圧下に関しての後戻りについては、治療前の元々の状態に戻ろうとするのか、矯正などで伸びた(挺出した)位置にまで戻ろうとするのか、どちらでしょうか?

もし前者だとすれば私のような場合の圧下治療では後戻りはないと考えていいのでしょうか?

また圧下治療の後戻りを極力減らすためにはどうしたらいいでしょうか?
何かいい方法はないでしょうか?

私の素人考えだと、圧下の後戻りを防ぐには咬合時間が少しでも長いほうがいいのでは?と思ってしまいます。
歯が軽くかみ合っている状態を常に意識して行なっていてはいけないのでしょうか?
食いしばりというほど強い力が掛からなければ、歯に負担はないのではないでしょうか?

また、矯正後の歯並びに骨がしっかり馴染んでくれた後は、圧下治療に関しての後戻りの心配はないのではないでしょうか?

なぜなら矯正治療をしていない人たちは、一日の咀嚼嚥下時の咬合のみでも歯は挺出してこないのですから、圧下治療をした人も矯正の動的治療後の1年間か2年間ほど意識的に軽い咬合をしておけばその状態で骨が固まってくれて、それ以後は咀嚼などのみでも挺出は防げるのではないでしょうか?

あと保定期間に歯が挺出してきたときはリテーナーで微調整できないのでしょうか?

長文になってしまってすいません。
大変難解な内容になってしまいましたがどうかご回答よろしくお願いします。

河原 雅朗 先生からの回答

河原 雅朗
奈良県
かわはら歯科クリニック
河原 雅朗先生
矯正治療で歯が伸びてしまったんですね。

> 私のように矯正で元以上に歯が挺出したものを圧下するのと、
> 元々の状態から圧下するのとではどちらの方が後戻りが少ないでしょうか?
> どちらも同じくらい後戻りするのでしょうか?

一般的に考えられるのは矯正で出たものを圧下するほうが後戻りは少なそうですね。
ただ証明はされていないと思います。

> 圧下に関しての後戻りについては、治療前の元々の状態に戻ろうとするのか、矯正などで伸びた(挺出した)位置にまで戻ろうとするのか、どちらでしょうか?
> もし前者だとすれば私のような場合の圧下治療では後戻りはないと考えていいのでしょうか?

歯というのは頬の筋肉、舌の筋肉、唇の筋肉などの軟組織の弱い力ですがずっとかかる力と咬み合わせなどの噛む力によってバランスを取った位置にならんできます。
(もちろんそれが骨格性や歯の大きさと骨の大きさのバランスで崩れてしまったのを治すのが矯正治療です。)
ですから単純にひとつの歯の圧下の後戻りがどのくらいかというようなことは人それぞれで研究もされていないと思います。
(そういった研究をしようにも、それ以外のパラメーターが多すぎて特定困難と思われるからです。)

> また圧下治療の後戻りを極力減らすためにはどうしたらいいでしょうか?
> 何かいい方法はないでしょうか?
>
歯の裏にワイヤーボンディングするタイプのリテーナーであればかなり防げると思います。

> 私の素人考えだと、圧下の後戻りを防ぐには咬合時間が少しでも長いほうがいいのでは?と思ってしまいます。

あまり普段から咬む癖は付けない方が良いと思います。

> また、矯正後の歯並びに骨がしっかり馴染んでくれた後は、圧下治療に関しての後戻りの心配はないのではないでしょうか?

なじむということが30年40年という単位であればその通りだと思います。
1年2年という単位では完全に骨と歯がなじんだということにはならないと思います。
ただ例えば咬みあう歯がなくなった歯が伸びてくることがありますが、全く変化なく残っている場合もあります。
それがなぜなのかは今のところ解明されていません。
同じように矯正後の後戻りも強く出る人もいればそれほどでもない人もおり、その差については誰にもわかりません。

> あと保定期間に歯が挺出してきたときはリテーナーで微調整できないのでしょうか?

これはできると思います。

渡辺 英弥 先生からの回答

渡辺 英弥
福島県
渡辺歯科医院
渡辺 英弥先生
○私のように矯正で元以上に歯が挺出したものを圧下するのと、元々の状態から圧下するのとではどちらの方が後戻りが少ないでしょうか?
どちらも同じくらい後戻りするのでしょうか?

詳しいエビデンスはもっていませんが、この場合はどちらも同じような気がします。
が、今までの治療を考えてみますと、矯正以前の位置に戻る傾向があるような気がします。

圧下に関しての後戻りについては、治療前の元々の状態に戻ろうとするのか、矯正などで伸びた(挺出した)位置にまで戻ろうとするのか、どちらでしょうか?
もし前者だとすれば私のような場合の圧下治療では後戻りはないと考えていいのでしょうか?

決してそう断言できないと思います。やはり動かす以上、動かす前の位置に戻る傾向があると考えます。

○また圧下治療の後戻りを極力減らすためにはどうしたらいいでしょうか?
何かいい方法はないでしょうか?

大事なことはリテーナーのきちんとした装着、咬合調整などの定期検診の継続、咬合の成熟等が一番ではないしょうか。

○私の素人考えだと、圧下の後戻りを防ぐには咬合時間が少しでも長いほうがいいのでは?と思ってしまいます。
歯が軽くかみ合っている状態を常に意識して行なっていてはいけないのでしょうか?
食いしばりというほど強い力が掛からなければ、歯に負担はないのではないでしょうか?

意識的なものであればそれも一つの手段ではありますが、食いしばり等の不定愁訴があまり好ましいことではないと考えますので、長期にわたる継続はあまりお勧めできません。

○また、矯正後の歯並びに骨がしっかり馴染んでくれた後は、圧下治療に関しての後戻りの心配はないのではないでしょうか?

ほぼ無いと思われますが、一説によるとリテーナーなどに関する保定は一生必要であるとの話も聞いたことがあります。

○なぜなら矯正治療をしていない人たちは、一日の咀嚼嚥下時の咬合のみでも歯は挺出してこないのですから、圧下治療をした人も矯正の動的治療後の1年間か2年間ほど意識的に軽い咬合をしておけばその状態で骨が固まってくれて、それ以後は咀嚼などのみでも挺出は防げるのではないでしょうか?

ただこの場合について、意図的な移動をさせていないという、もともとの要素がある場合ですのでその辺の絡みがあるのではと思ってしまいます。
ただおっしゃることも一理あるとは思います。

○あと保定期間に歯が挺出してきたときはリテーナーで微調整できないのでしょうか?

可能です。

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