まず最初に、神経を取るというのは生体の一部をとることであり、歯科医師もしなくてもいい処置はしないほうがいいと考え、取りたくて取るわけではないという点をご理解ください。
ではどういうときに取らないといけないかというと、どうしても痛みが取れないとか強度的に取って処置をしないと処置できないというような理由があり、その大本の原因はむし歯という病気です。
そして生体の一部をとるわけですから必ず100パーセント痛みがなくうまくいくという保証はできません。
失敗ではなくどれだけきちっと処置をしても違和感などが出てしまうことがあるということです。
痛みが出るということは炎症反応、免疫に絡んでいるんですが、花粉症の人が処置をしてもらって治らなかったからといってそれが失敗とは言われないでしょう。
生体の免疫反応は人それぞれ必ずこうなるものだという単純なものではないからです。
そして今回の件ですが、2回に分けたのはそれなりの意味があります。
一度目の処置でむし歯をとり切って封鎖して痛みが出なかったということは、むし歯のせいで
歯髄炎、歯がしみるということはないということです。
そしてもう一度削ったのは歯のかぶせなどをするためですが、その削った部分の機械的な刺激によって今痛みが出ているということです。
であればかぶせをすればその刺激が遮断され痛みは引くだろうということが想像できます。
(一度に
麻酔をしてやるとそれがわからなくなります。)
ちゃんと2回に分けてやるということは丁寧な先生なんだろうと想像します。