> 1.どちらも前歯のみの
レントゲン撮影を行っているが、片や折れてる、片や折れてないといわれたのですが、このようなことはありますか。
歯が内側に倒れこんでいるのであれば、
歯槽骨の骨折、もしくは歯の根の
破折は必ずあると思います。
ただ両者とも結局のところ行う処置は同じですし、1枚の
レントゲンからだけではなかなか判定がやりにくいということはあります。
割り箸を目の前においてみた状態と、割り箸をまっすぐ向こう側に少し折った状態で見た目はほとんど変わりませんよね。
横から見ないと折れているか折れていないかわかりにくいですよね。
でも
レントゲンでは、その歯だけを真横から
レントゲンを撮ることは難しいので、状況から判断するしかありません。
ちゃんと診断しようと思うと
CT撮影で見ないと正確にはわかりません。
なので根っこが折れている、折れていない、
歯槽骨が折れている、折れていないというのを手の感触なども含めて判断するので見解の相違が出ることがあります。
ただそれによって方針が大きく変わることはないので心配いりません。
> 2.もし
抜歯した場合、矯正は必要なのでしょうか。
外傷なので何が正解かということはないのですが、私自身の経験からすると元に戻した状態で経過を見ます。
根っこのあたりが腫れてきたら神経の処置をします。
それまでは何もしません。
たとえ
歯槽骨や歯の根っこが折れたとしても、感染さえしなければ自然脱落することも十分考えられるからです。
ただ教科書的には外傷を受けた歯に関しては
抜歯が適応と書かれていることもありますし、間違いではないです。
私のようにおいておいて感染して、
永久歯に何らかの異常があった時に、あの時抜いておけば、といわれる可能性もありますし、何らかの異常が出ることがゼロとは言えないからです。
ただ、たとえ
抜歯をしたとしても今の時点では矯正については考えません。
これもどういう矯正を考えているのかによりますが、4歳くらいからは前歯はすきっ歯になる時期なので、特に矯正する必要はないと考えています。