せつ 様
良い歯科医師と巡り会えましたね。
僕も自分の歯を治療するのなら、このような考えをもった先生に巡り会いたいと思います。
歯科医学や歯科材料は日進月歩、常に新しくなっています。
「新しいからすべて良い」ということではありません。
前へ進むということは現在のものが完全で無いということです。
もし、完全を求められるなら神様の作った現在お口にあるご自身の歯をもっと大切にするということです。
それほどお口の中にあるあなたの歯はすぐれています。
もっともっと大切にしてください。
しかし、すでに被せてある被せものをどうするかについてはいろいろ考え方はあります。
方法をいくつかあげておきます。
1.あなたが考えられたように
自費の
セラミックに作り替える。
2.先生が勧めてくれるようにCADCAM冠にする。
3.現在はいっているような金属で被せてその前面をハードレジン(現在材質はずいぶん良くなりました)にする。
4.現在の歯をそのままにして表面の白い部分の変色しているところを少し削ってもらい、新しい
CR(
コンポジットレジン)などで修復する。
どれも一長一短です。
1.は審美的に満足いく仕上がりになる可能性があります。
そこそこ耐久性もあります(絶対ではありません)。
費用がかかります。
人間が作った限り、どこかで再度治療の必要が生じることがあります。
2.これを勧めてくれる歯科医師はたぶん良心的な歯科医師だと思います。
経営だけを考えると1.を勧めたくなるのが歯科医師の本音です。
その中で「保険でできますよ」といってくれるのはありがたいことだとお考えください。
ただ、CADCAM冠をあまり好まない歯科医師がいるのも事実です。
口腔内で使っている内に時には割れることがあり、再製(作り直し)の必要が生じることがあります。
咬合(
かみ合わせ)などいろいろな問題をきっちり解決しておかないと(解決しておいても)後でトラブルと困ると考えます(一度壊れると2年間保険は面倒を見てくれません)。
決して逃げるわけではないのですが、後々問題を起こしたくないと考えることが多いです。
3.現在の歯を一度外して、同じように金属で薄く被せその金属にハードレジンを前装する方法です。
ある程度強いですが、あなたが現在困っているように一定期間が過ぎると変色など起こります。
4.これは現在の歯の状態がどのようであるのか、によって変わります。
土台の歯が中でどうなっているか分からないことや、一生懸命しても患者さんがあまり変化を感じてくれないことなどから歯科医師はできれば避けたい方法ですが、ご自分の歯が健全である(中でう蝕が進行していないなど)ことが確認できればやってみる価値はあるかもしれません。
他の方法では一度外さなければなりませんが、この方法では歯(
支台歯:ご自分の歯で被せる土台部分)と接する金属部分を残すので土台部分のダメージが少なくなる可能性があります。
ただ、うまく接着しないとか後々問題が起こることから絶対おすすめとはいきません。
いろいろ書きましたのでかえって迷うかもしれませんが、ご自分で決めて早く楽しい食生活ができる用になることを願っています。