ざる 様
第一大臼歯(お口の中の
永久歯で一番早く生えてくる歯です。小学校に上がる前後に生えてくることから、
6歳臼歯ともいいます)は
永久歯の中で一番早く生えてくること。また、
咬合(
かみ合わせ)の基準になることから大変大切な歯です。(どの歯も大切なのですが、その中でも特に大切です)
「自分の歯にこしたことはない」といってくださる先生と出会えたことはとても幸せなことだと思います。
経営を考えると、早くに処置して終わりにしたほうが歯科医院としてはメリットがあります。
その中で、症状の経過を見ながら先を考えてくれる先生は貴重であり、信頼して真面目にお通いください。
とはいえ、時々痛む歯を抱えて日常の生活をするのはとても気の重いこととお察しします。
そこで提案です。
1.「歯の根が折れている」とのことですが、歯の途中で横に折れているのでしょうか、それとも
歯根(歯の根っこ)が縦に折れているのでしょうか。
2.その折れ方によって、横に折れている場合、破折片などがあればそれを取って何か埋める方法がないか聞いてみてください。
3.横に折れている場合で、
歯冠部(歯の見えている頭の部分です)が折れている場合、その部分をあきらめて、
歯根(根っこ)を活かして
歯冠を作ってもらえないかどうか聞いてみてください。
4.
歯根の中に縦に破折腺が入っている場合、歯の中からか、あるいは外科処置をして外からその部分を生体内で使える接着材料で塞いでもらうことができるかどうか問い合わせてください。場合によっては
抜歯(歯を一度抜いて)して、外から
破折部分を接着できないかを聞いてみてください。それで「接着したから絶対」という話ではありません。とても難しい症例であることは変わりません。
以上のように歯の状態により、場合によっては今のうちに処置をした方がある程度もつ可能性があるかもしれません。
ただ、丁寧な先生が「観察しながら様子を見ていきましょう」とのことなので、難しい症例だと推察します。
しかし「なんとか自分の歯をもたせたい」とあなたが熱意を持ってお願いすると、場合によっては「だめもと」を覚悟して処置してくれる場合もあるかもしれません。
あなたの熱意で是非良い結果が得られるよう願っています。
痛みに負けないで、頑張ってください。