親知らずを
抜歯したんですね。
まず
抗生剤についてですが、基本的に術後の
抗生剤の投与は意味がありません。
ヨーロッパなどでは術後投薬について研究されその効果がないということが証明されています。
ですからヨーロッパでは術後投薬はないのが普通です。
ではなぜ日本ではそうなっているのかということですが、保険のルール上ということが言えると思います。
なぜ
抗生剤を投与するのかというと、感染していないけれども予防的に投与するという考え方からです。
風邪でも
抗生剤の投与を行いますよね。
あれも風邪には全く効果はありませんが、抵抗力が落ちて肺炎などになるのを予防するという意味から行われていました。
世界から見て日本の
抗生剤の使用量はめちゃくちゃ多いです。
そしてそのため耐性菌ができて困ったことになっているというのが日本の現状です。
そこで2016年ころから徐々に
抗生剤の適正使用ということで使用を控える動きが出てきました。
でもまだまだ患者さんが望むので、、、とか売上を上げたいという医療者側の都合もありなかなかそれが進んでいません。
でも今後はますますそのような傾向になるはずと私も思っています。
ですから私も
抗生剤投与は普通の
抜歯の時にはしていません。
次の日の洗浄についても同じように、体がせっかく治ろうとして細胞成分を出して治癒しようとしているのに細胞毒性がゼロとは言えない消毒薬でその細胞を殺す可能性のあることはしたくないということで私も洗浄はあえて行いません。
もちろん細菌感染してしまったときには
抗生剤の投与や消毒は行います。
(予防的に行うということはしないということです。)
考え方はドクターによってまだ様々あると思います。
そしてわかりにくいということもあるのでこのような場を借りて書かせていただきました。