治療というものは、機械のようにこのように修理すると必ず良くなる、もしダメならその部品を交換するというような単純なものではありません。
難病と呼ばれる病気は山のようにあります。
その治療をいろいろな療法を試して、最終的に治ったとしたら、最初からそれをしてたら、とイライラするでしょうか?
いろいろ試さないと最終的にこうしたら治るとわからないから苦労するんです。
というより、治ればまだ非常にラッキーでしょう。
今なお原因不明で治らない、治る見込みがないけれどもいろいろと治療をしている難病患者さんはたくさんおられます。
では不定愁訴の原因は何でしょう?
これも原因不明だから不定愁訴なんです。
それが分かっているのであれば、その原因を直したらいいということになります。
今回
歯並びが原因であろう、という想像のもとに治療を開始していると思いますが、この
歯並びによってその不定愁訴が100パーセント治る見込みはありません。
もし絶対に治るということを言われる先生がおられるのなら、すごいことです。
歯並びが原因だろうと思うのでそれを直すために矯正を行っているけれども、それによって不定愁訴が改善されてこないのであれば、原因はまた別のところにあるのかもしれません。
治療方法も今回ゆっくり拡大して不定愁訴がひどくなってきていません。
もし急速拡大装置を使って不定愁訴がひどくなってきた時にはどう考えるでしょう?
不定愁訴の方に急激な変化を与えることは症状をより悪化させることもある可能性が有るので、非常に慎重にならざるを得ません。
イライラするお気持ちはわかりますが、思ったように効果が出ないドクターもストレスになっています。
根気強く治療を頑張ってください。