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2009/10/26

顎関節症の治療中の噛み合わせについて

ヒロ様54歳男性
現在、顎関節症で、大学病院に通っています。噛み合わせの件でご相談させてください。

ナイトガードを作成し、治療して2ケ月ぐらいが経とうとしています。
最近、下顎が前に出てきたような感じがします。以前と比べると食事の時に噛み合わせに違和感があります。
 
大学病院では噛み合わせも良くご存じとは思うのですが、あまりその話はされません。噛み合わせの専門ではないために、今後のことを考えて、噛み合わせ専門で、削らない考えの歯科に転院をしようかと考えています。

こういう場合は、大学病院に相談してからの方が良いのでしょうか?
できれば削らず、よりきちんとした噛み合わせの歯科医院などを希望しています。

アドバイスのほど宜しくお願いします。

木村 也寸志 先生からの回答

北海道
医療法人社団 一期会 ウェル歯科診療室
木村 也寸志先生
ヒロ さん

少し整理させて下さいね。

まず、顎関節症についてです。顎関節症という場合、顎関節内に何らかの問題、障害がある顎内障であることが多く、ほとんどの場合、関節円板の転位、位置異常を伴います。

ところが、その実態は、円板がズレたと言うよりは、むしろ、何らの原因で円板を置いてきぼりにして、顎位、アゴの方がズレてしまっていることがほとんどなのです。なので、ヒロさんの顎関節症も顎位のズレ、結果としての関節円板のズレを伴っていると考えたいと思います。

すると、治療のファーストステップとして、まず関節円板にとって都合の良い、(正しく関節頭に円板が乗っている)アゴの位置を探り、その位置を復元、再現するバイトプレーン(スプリント、MPA等の別称あり)を装着することになります。

厳密なことを言うと、ナイトガードとは概念が違います。ナイトガードの説明は省きますが、もし、大学病院でありながら、この辺りの言葉、呼称の誤用混同があるのなら、若干問題なのかも知れません。

さて、バイトプレーンを装着後、もし、顎関節症に伴う様々な症状が軽減快方に向かうことが確認できたなら、その顎位が好ましいと言うことになります。

ただし、この場合の好ましい顎位、アゴの位置は、今までの慣れ親しんだ 普段の習慣的な咬み位置(顎関節症の顎位)とは違う場所、違う位置です。なので、この好ましいと思われるこの位置、この顎位で、咬めるように噛み合わせを作ってあげなければならないと言うことになります。

たくさんの歯を補綴(被せたり、貼ったり、繋いだり)しなければならない可能性もありますし、矯正治療が必要な場合も多いです。

昔、顎位の診断が上手にできない時代には、フラットで平らなスプリント(スタビライゼーション型スプリント)を装着してもらい、正しい顎位をアゴに探してもらう、アゴの行き着いた先が正しい顎位と思いたい、という顎位を診断しない治療法が一般的だった時代もありました。

もし、ヒロさんの言うナイトガードがそのようなものなら、最近 前に出てきたとおっしゃる顎位が、関節にとって良いポジションの可能性もありますし、好ましくない結果と言うことも考えられると思います。

顎関節症の治療には非常に高度な専門性が求められます。
歯科医院の情報等をお求めの場合は、『歯のねっと』事務局にお問合せ下さい。

ヒロさんの参考になれば幸いです。

河原 雅朗 先生からの回答

河原 雅朗
奈良県
かわはら歯科クリニック
河原 雅朗先生
顎関節症の治療を受けておられるのですね。

ところでその顎関節症の症状と言うか、治療開始前の状態から、現在の状態で改善はあったのでしょうか?改善しているとすれば少し顎が前に出た状態のほうがあなたの顎関節にとっては良い位置なのかもしれません。

その位置で噛めるように噛み合わせを調整していくことが一番よいことだと思います。

噛み合わせを、全く削らずに、治療するという方法が思いつかないのですが少々の咬合調整はどのようなところでも行うことだと思います。なので削らずに治す顎関節症の専門のところと言うのがよくわからないのですが、今の歯科の治療の方法として全体としては削らず保存的にというのが治療の流れだと思います。(削るというのが全体に新しい咬み合わせを作るために削ってかぶせるという意味であれば、削らず治すという意味がわかるのですが、、)

いずれにしてもあまり削りたくない、経過をこのまま見ていきたいと考えているならまずは今の主治医とよく相談して、そういう方向で治療を進めていってもらうのが一番だと思います。

どうしても方針が一致しない場合には、他の歯科に変わることももちろん自由ですが、治療の経過をよく知っているのは今の主治医のほうだと思いますよ。(当たり前ですが)

藤原 慶輔 先生からの回答

藤原 慶輔
京都府
ふじわら歯科クリニック
藤原 慶輔先生
大学病院で相談してください。
ナイトガードは前で噛むように調整してありますので、奥歯でかむようであったら、顎関節はあまりいい状態ではないと思います。

山内 美香 先生からの回答

東京都
白金山内歯科室
山内 美香先生
顎関節のトラブルには、全身のバランスが大きく関係することがあります。

症状が出たときのことを思い出してください。何か思い当たる状況が、なかったでしょうか?転ぶ・体調を崩す・強い衝撃を受ける・・・などにより、体のバランスを崩されているのかもしれません。

バランス調整により顎関節症は良くなる可能性がありますので、歯をいじる前に少し思い出してみてください矯正をされた経験があるとまた違いますが・・・

渡辺 英弥 先生からの回答

渡辺 英弥
福島県
渡辺歯科医院
渡辺 英弥先生
その考えも一局だと思います。

転医するまえに、現在感じている症状を担当の先生に相談することも考えられたら如何でしょうか。顎関節症ですのでかなり詳しい先生方がいるはずです。

まして大学病院ですので補綴科や矯正などの先生もいるはずです。
その原因を見つけるのが大事ではないでしょうか。

田邉 美樹子 先生からの回答

大阪府
筒井歯科医院
田邉 美樹子先生
顎関節症についての症状は現状、軽減されている状態なのでしょうか。

改善されているということであれば、マウスピースでその効果が出て顎位にかかわる筋肉のバランスが整ってきたということですから、噛み合わせの変化が起こっても不思議ではありません。

顎位の変化に伴いかみ合わせを変える必要があるのであれば、削ったりかぶせ治したりすることが多いかもしれません。

ご希望通り、歯を削らずにということをお望みでしたら、歯列矯正ということになるかと思います。

残念ながら、私はそのような治療をされる矯正の先生を存じ上げませんが、一度お近くの矯正の先生にご相談されてはいかがでしょうか。

よいアドバイスを受けて頂けるのではないかと思います。

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