>
セラミックは陶器ですので、割れたり欠けたりすればそれまでの物と思いますが、それがなければ、耐用年数はどれ位なのでしょうか?
単に物性だけで耐用年数ということであれば経年劣化は10年20年たってもほとんど変化しないのが
セラミックという素材です。
ただ、そもそも歯の耐用年数というのは何年なんでしょう?
80歳で全部健康な歯の方もいれば、すごくすり減っている方もおられます。
もちろん
歯周病で歯は奇麗だけれども根っこごと抜けてしまう方もおられます。
そういう意味で耐用年数というのは、環境にものすごく左右されるということがお分かりいただけると思います。
> 「
セラミックの寿命がきてダメになる」と、どういう状態になるのでしょうか?
やはり割れるというのが一番のダメージだと思います。
徐々にではありますがすり減ってきて
咬合が不安定になってくるというのもある意味寿命かも知れません。
> また、
大臼歯に適した材質(
保険治療、
自由診療含めて)は何でしょうか?
今のところ最も歯の性質に近いものという意味で
セラミック、それも二ケイ酸リチウムガラスを主成分としたものがいいのではないかと僕は考えています。
ある程度すり減り(
天然歯と同様に)、かなりの強度を有し、とても強い力が加われば割れるという性質です。
(金属は割れませんがその力が根っこにかかり、根っこが割れてしまえば
抜歯となります。それを回避できている可能性という意味で割れるということも大切な性質の一つだと考えています。)
今回のご相談で気になったのですが、かぶせをして15年たち、そのうえで噛みしめると中の味がするということから考えると、残っている根っこの状態がかなり悪化していることも考えられます。
単にかぶせの素材の問題だけではなく、もっと総合的に考える必要性があるような気がしてなりません。