前歯のことなので気になりますね。
まず痛みが出た原因を考えてみましょう。
痛みが出る原因が歯にちょっとしたヒビが入った場合、この場合は歯が当たらないように安静にしておけば、治ることがあります。
歯髄の内部で
象牙質が新しくできてきて、修復されることがあるからです。
削るという対処方法はこの時の治療方法です。
次にもう少し大きなヒビだったとしましょう。
この場合、少々安静を図ってもどんどん痛みが強くなり
歯髄炎を起こしてきます。
この場合最終的には
歯髄を除去、いわいる神経を取るという処置が必要となります。
さらにひどいヒビの場合、根っこまでヒビが伸びている場合、神経を取っても痛みが続き、最悪
抜歯ということになります。
もうひとつの原因として、歯そのものが歯が埋まっている骨とはがれるような動きをしたという場合です。
爪で言うと最初の話は爪がひび割れた、割れた、という話で、次の話が爪がはがれかけたという状態の話です。
軽い
脱臼という状態なんですが、この場合には安静にすることによって自然に治ってきます。
場合によっては隣の歯と固定して安静を図ります。
これらの症状は今の時点で
レントゲンを撮っても全く写ってきません。
写真を撮ってヒビの状態などを記録しておくことのほうが重要なので、処置としてはなんら間違いではありません。
今、原因がはっきりしない状態でやみくもに処置をすると、原因が何なのかわからないことがありますし、原因によっては処置をしないほうが良いかもしれないということはお分かり頂けたと思います。
痛みが続くようならだんだんと不可逆的な処置を行っていく、というのが原則なので経過を見ながら、原因を探りながらの治療となると思います。
(いきなり神経を取って、という処置をされない先生のようなのでそのほうがいいと思いますよ。)