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矯正用のアンカースクリューがすぐにグラグラしてしまいます。

里菜様27歳女性
上下にアンカースクリューを打ち、インプラント非抜歯矯正中です。 
下顎アンカースクリューは固定されていますが、上顎だけ、何度打ち直しても、すぐにグラグラしてしまいます。
原因が何故だが分かりません。
上顎だけ骨密度が少ないせいでしょうか?
このままですとアンカースクリュー無しで矯正になりそうですが、代わりにアンカープレートでの治療は可能だと思いますか?
アンカープレートに変えたとしても、同じように安定せず、グラグラしてしまうのでしょうか?

河原 雅朗 先生からの回答

河原 雅朗
奈良県
かわはら歯科クリニック
河原 雅朗先生
インプラント矯正を行っているんですね。
一般的にインプラントはやはり上顎のほうが付きにくいということはあります。
ご指摘のように骨密度が低いなどの点からです。
また若い人であればあるほどぐらついてしまいやすいという点もあります。
新陳代謝が旺盛だからという点からです。
また矯正用インプラントはあくまで暫間インプラントなので、最終的には外さないといけません。
その点でも通常の噛むことのできるインプラントと違い取れやすくなっています。
アンカープレートの場合そのかかる力を分散することによって通常のアンカースクリューよりは長く持つことが考えられます。
また骨のしっかりしているところに固定するということが出来るという点からも長く持つことが考えられます。
ただこれも絶対というわけではありません。

船津 三四郎 先生からの回答

北海道
船津歯科・矯正歯科クリニック
船津 三四郎先生
里菜 様、初めまして。
アンカースクリューの動揺でご心配の事と拝察申し上げます。

私も苦い経験が有ります。1人の方に4回打ち直したことが有ります。
殆どの場合、緩む患者様は私の場合は、圧倒的に若い女性の患者様でした。

骨は、表面の皮質骨と、内面の海綿骨から成ります。
海綿骨は、殆どアンカースクリューの支えになりません。
皮質骨の厚みと緻密度(硬さ)に左右されます。
骨の薄い方は取れやすいかもしれません。

更に、スクリューと皮質骨の接触面積が多いほど取れにくくなります。
その為には、骨に直角では無く、少し斜めに埋入します。
最初から斜めに打ち込みますと、骨の表面が滑りますので、刺入時は直角に入れ、先が骨に刺さったら、角度を変えて斜めに打ち込みます。
男性の方が顎骨が分厚く、皮質骨もしっかりしています。
上顎の頬側の場合、私の場合は、6番7番の間に打ち込む事が多いですが、ダメな場合は、5番6番の間に変更する場合も有ります。

患者様側の注意と致しましては

1.歯磨きの際に歯ブラシの柄がアンカースクリューの頭に絶対ぶつからない様に注意して下さい
 (アンカースクリューの頭の部分の清掃は、ワンタフトブラシでそっと円を描くように磨いて下さい)

2.とば、するめ、さきいか、ピーナッツ、アーモンド等の乾物や、ナッツ類、硬い煎餅はお控えください。

3.肉、魚、野菜は、出来るだけ細切れにして下さい。
 (分厚いトンカツ、分厚いステーキ、咬み切れないホルモン等は要注意です。)

複数のネジで固定するアンカープレートは有効です。
ただし、アンカースクリューの手軽さにに比べると少し小手術になります。

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