前歯のかぶせのところの
歯茎が腫れているんですね。
まず認識してほしいことが、歯科治療では決して元の状態に戻すことはできません。
失った歯は決して元には戻らず、失った組織を人工物で妥協的に修復しているだけです。
また生体内にまで入り込んで組織を一部取った状態のところを(いわゆる神経、
歯髄を取って)細菌を100パーセント殺すことができない状況下で何とかその部分を封鎖し
、修復するということを行っています。
25年もそれが持っているということはすごいことであるということをご理解ください。
そしてそのうえで、とうとう根っこの先のほうで炎症が起きてきたということです。
今後の治療についてはお書きになっている通り考え方で様々です。
外して治療したからといって治るかどうかは不明ですし、かといってそのまま感染している状態を続けるというのも問題でしょう。
治ったと思っても数年で再発する確率も高いです。
抗生物質での治療はせいぜい数日単位でしかよくなりません。
また数週間
抗生剤を使うことによって確実に耐性菌ができ、治らなくなります。
そう考えるとやはり根本の治療が必要となりますが、今、日本でその確率が一番高い治療方法となると外科的な
歯内療法ということになります。
ただ外科的な
歯内療法と言っても
CTを撮って
マイクロスコープを使用し、行う
歯根端切除術などのことです。
歯根端切除術の場合は上のかぶせを外さずに行うこともできるので、
保険外での治療も考慮に入れてもいいと思います。
もちろんこの方法なら確実ということはありません。
その場合には
抜歯をして
ブリッジか
インプラントなどの治療を行うしか方法は残されていないと思います。