根尖病巣で
歯茎が腫れて、顔まで腫れているんですね。
今の状態が良好な状態ということはないと思います。
ただ今できる処置はしていると思います。
まず最初に
歯茎が腫れてきた、ということですが、これは細菌が根っこの管を伝って顎の骨の中のほうに入り、そこで
根尖病巣を作ってきたという状態だと思います。
そこで根っこの治療を行うんですが、急患で来られた場合なかなかしっかりした説明をする時間をとることができません。
説明をするよりもまず治療、処置に時間をとらないといけないからです。
そこで根っこの中を消毒するため根っこの中に金属の道具、
リーマーを入れて根っこの管を拡大清掃し、中の細菌を出来るだけ減少させようとします。
実際には細菌の数が少なくなったとしても数パーセントの確率でフレアアップといい、つついたことによって根っこの先の
炎症が急性化してくることがあります。
細菌が一気に増殖してしまうという現象です。
これはなかなか予測が不可能です。
たいていはちょっと消毒してやることで引いてくるのですが、逆に細菌のほうが暴れて手が付けられなくなるというような状況です。
そしてそのために処置後だんだんと腫れてきたわけですが、腫れというのは細菌感染に対して生体がその細菌と戦うために起こす反応です。
血管から浸出液が出てきて。その中の免疫細胞が細菌と戦うわけです。
そして2,3日してだんだんとその細菌と戦った後の細胞が
膿となってたまっていきます。
その時点で
膿を出す処置をすると非常に楽になります。
今回はまだその
膿になっていない時点での処置ということだったのですが、これも今後腫れていくということの防止のためにはよくする処置です。
細菌や、その他ウイルスに対して出来ることは意外と限られています。
インフルエンザでも一度かかってしまうと2,3日は症状が出ますよね。
それと一緒です。
そして厄介なことに
口腔内の細菌に対しては様々な細菌がいるので特効薬というのがありません。
大体このあたりの細菌であろうということで、色々なものに効く薬を内服するのが一般的で、それが今回の処置です。
大体1週間もしないうちに収まってくると思われますが、今しばらく根っこの消毒に通ったほうがいいと思います。
場合によっては
抗生剤を点滴で行ってもらうほうが効果があると思います。
(点滴を行っている歯科医院は少ないとは思いますが、、、)