舌の付け根の
口内炎ということですが、その形成の原因により治療法が変わってきます。
私たち歯科医師の専門分野では、一般に言われている
口内炎には、カタル性、潰瘍性、壊死性、アフタ性、偽膜性といった分類があり、またその病変が全身疾患によるものか、局所の原因によるものか、診断の際には特異性炎と呼ばれる結核性・梅毒性か、ウィルス・細菌由来か、全身の抵抗力が著しく低下していないかどうか等をしっかりと考えなければなりません。
ですが、この相談内容からして、もし、痛みのために食事も満足にできない状況であれば、まず痛みを一時的に抑える方法を選択することも一考かと思います。ただし、個人の歯科医院ではおそらく処方できないと思いますので、病院の
口腔外科を受診して処方を受けることをお勧めします。
ただ、受診された
口腔外科の先生が理解のある先生であればよいのですが、実直な先生ですと処方してもらえないかもしれません。実は、これから申し上げるこの含漱剤は、多発性口腔潰瘍、
口腔癌の放射線治療後の
口腔内の潰瘍に対して処方するものだからです。
保険請求できる適応が難しいのですが、使用すれば効果はきっとありますので、今どれだけ口の中の痛みで苦しみ、栄養摂取も不十分かを担当医に訴えてください。エレースの含漱水です。
口腔外科の先生であればご存じだと思います。
あくまでも、痛みを一時的に緩和するだけで、根本的な改善ではありませんので、精査により原因を突き止め、治癒に向けてご自身でも努力してください。
最後に、今どんなに痛くても
口腔内は清潔にするよう心がけてください。