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2015/06/21

親知らず抜歯後から歯茎が腫れ、奥歯の神経を抜くことになった。

ymkh016様41歳男性
親知らずを抜く前は、歯に問題は全くといっていいほどありませんでした。
親知らずを含め、歯並びや歯の内部についても、医師から太鼓判を押されるほどしっかりしていました。

10ヶ月前、虫歯になりかけの下の親知らずを抜いた後、2ヶ月間、食事の際に親知らずの隣の奥歯に激痛が走り続けました。
医師に相談したところ、抜いた後の傷が塞がっていないから起こるもので、長くても半年で治ると言われました。

半年経っても痛みは治まらず、神経への悪影響を疑い始めたため医師に相談したところ、神経は生きていると思うので、噛み合わせが原因で痛みが起こっていると診断されました。
マウスピースを作成し、多少痛みは緩和されたものの、その後も2ヶ月間軽い痛みは続きました。

先日、ものを噛んだ時に歯茎が腫れることに気づき、医師に相談に行ったところ、奥歯の神経が死んでいるため抜かなければならないと言われ、その日に神経を抜かれました。
おそらく親知らずを抜いた時の衝撃で神経にダメージがあったかもしれない、とも言われました。

10ヶ月という長い時間とお金を使って、ただ健康な歯を失っただけだということに気付き、愕然としています。
こんなことになる可能性を知っていたら、親知らずを抜いたりはしませんでした。

今更ですが、歯の神経を失わない方法はなかったのでしょうか。

特に、歯の神経が生きているかどうか確認する機械(電気を送って反応を見る機械)を神経を抜いた日に初めて使用したことに不信感を持っています。
原因を調べるためにやるべきことをやっていたのか疑問に思います。

先生方の意見を伺いたく思います。よろしくお願いします。

渡辺 英弥 先生からの回答

渡辺 英弥
福島県
渡辺歯科医院
渡辺 英弥先生
親知らずを抜く場合ですが、様々な予期せぬ症状が起こることがあります。
親知らずを抜くことも間違いではなかったと考えます。
あくまで推測ですが、親知らずとその前の歯の間の骨がかなりなくなっていた可能性も考えられ、ともすれば神経が傷んでしまうこともあり得ると思います。

この先、歯を失わないようにメンテナンスをかけることは必須になります。

河原 雅朗 先生からの回答

河原 雅朗
奈良県
かわはら歯科クリニック
河原 雅朗先生
大変は思いをされましたね。
ただ、親知らずを抜いたということは間違っていたというわけではありませんよね。
むし歯になり、そのまま置いておいたらさらにひどい状態になっていたという可能性もあったわけですから、何もしないほうがよかった、ということは言えないと思います。
(実際に起こっていないことと現実とを比較して、現実のほうではないほうがよかったということは言えないということです。)
今回不幸にもその手前の歯に何らかのダメージが出てしまい、神経が死んでしまったので根っこの処置を行ったわけですが、(決して神経が生きているのを取ったわけではなく、すでに死んでしまい、感染して根っこの先から細菌の影響が骨に及び腫れたものだと思います。)神経が死ぬかどうかを抜歯をする前に予測することは困難ですし、ふつうは死なないと思います。

神経が生きているかどうかの判定を歯が痛いときにしても正確にはなかなか判定できません。
また、たとえ生きていると判断しても何もしませんし、その時に何かしたら神経を取らずに済んだのかというとそういう処置もありません。
また、その時に死んだという判断が出たとしても、その時点ですぐに根っこの処置をすることはそのほうが抵抗がありませんか?
(見た目何もない痛みがやっと引いた状態で根っこの処置をしましょうと削ることに抵抗はありませんか?)
医療でできることは起こった結果に対してそれを何とか元の状態に近づけようと努力することだけであり、歯科治療の場合には全く元の状態に戻すことは絶対に不可能な領域なんです。

わかりやすくいうと、病気になるとお薬を処方してもらいます。
普通は病気に対して効果があります。
しかし、時には人によって副作用があり、不幸にもその副作用がとても重大であった場合もあり得ます。
その副作用が出る可能性があることを知っていたら、そのお薬は飲みませんか?
であれば医療はすべて否定されてしまいます。
医療には100パーセントということはなく、そういうリスクを必ず含んでいるという面があります。

今は痛みが治まり、しっかりと噛めるように機能回復するように処置をしてもらうというのが、最大限できることだと思います。

船津 三四郎 先生からの回答

北海道
船津歯科・矯正歯科クリニック
船津 三四郎先生
ymkh016 様、初めまして。

下顎智歯抜歯後の臨在歯(7番)の経過にご疑問の事と拝察申し上げます。

一般的に智歯抜歯には、以下の様な要因が有る場合に実施されます。

抜歯が望ましい場合
1.智歯周囲炎を頻繁に起こす場合
2.咬合に悪影響を及ぼす場合
3.顎関節症を悪化させる場合
4.歯磨きが難しく虫歯を発生させる場合
5.臨在歯にも虫歯を発生させる場合
6.歯周病を発症させる場合
7.歯列不正の要因になる場合
等があります。

4.5.は高頻度で発症し易い現象です。

実際にymkh016 様の口腔内や、レントゲン等を拝見致しておりませんので、確定的な事は申し上げられませんが、恐らく、智歯に接した7番の遠心面にレントゲンにも写りにくい虫歯が既に発症していた可能性が示唆されます。
7番遠心面の齲蝕歯髄炎歯髄壊死抜髄に至ったのではないかと思われます。
電気歯髄診断器を当初から使用していたとしても、歯髄炎への流れは止められなかったかもしれません。

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