簡単に治療の順番を言うと、ダメな歯に関しては抜歯、根っこの治療が必要な歯は根っこの治療、そのうえで順次土台となる歯に関しては
仮歯を作成していき
咬合を安定させていく、
ブリッジにできるところは
仮歯で
ブリッジに、入れ歯にしないといけないところは入れ歯に、(一時的にでも、
咬合を安定させるために入れ歯を作るということは必要かもしれません。)全体の
咬合を安定させたら、
インプラントが必要なところは
インプラントの処置、ただしこの状態で最終的な被せまでいかずに全体を
仮歯にする必要があるかもしれません。
もっと理想を言うとその前に歯の位置がよくなければ
矯正で歯の位置を直しておくということも必要かもしれません。
これらのほかに、
虫歯になりやすい体質なのかどうか、
歯肉の状態、
歯周病の状態、残った骨の状態、上顎洞の状態、下顎の神経の走行の状態、骨質、全身状態などを総合的に判断しないと
インプラントの可否も変わってきます。
と、ここまで全顎の治療について非常に簡単に基本的なことを書きましたが、それだけでもとても大変なバリエーションが考えられると思います。
現実に
口腔内を見ていない状態で的確に診断することはできないので費用とか
インプラントが必要かどうかといった細かい点については答えようがありません。
ネットでいくらあれこれ悩んでも、的確な答えは出てきませんし、実際どうするのか、どうできるのかは実際に診た歯科医師であり、われわれネットで判断できることではありません。
どこから手を付けたらいいのか、どの程度までの妥協ならできるのか、というようなことはそれぞれの歯についても言えることですし、
口腔内全体のバランスの問題でもあります。
すでに
咬合が崩壊している、下あごの位置をどこに持って行ったらいいのかをゼロから考えなければいけないということから、全顎の処置をしっかりできる先生のもとで数種類の治療方法についての提示を受けて、そこからどの程度治療について出せる金額、妥協点などを総合的に判断していかなければいけません。
しっかりと話し合って治療をがんばってください。
(全顎治療には数年単位でかかることもよくあります。がんばってくださいね。)