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ご相談

2009/07/13

%%スプリント%%使用で、頭痛は和らぎますか?・・・・

てらのり様46歳女性
現在妊娠4か月で頭痛がずっと酷いので歯医者に行ったら、噛み合わせが悪いからかなぁと言われ、スプリントを作ってもらう事になりました。(寝るときに使うそうです。) ただ、他の歯医者さんにも相談したら「スプリントは歯軋りの酷い人に使うのであって、あなたの場合には適用しないと思う、なので少し噛み合わせが合うよう、少しだけ削って調整しますね。これで頭痛が少し和らぐと思う。」と言われました。

スプリント作ってもらっても頭痛は和らぐ可能性はないのでしょうか? ちなみに私は下あごがずれていて小さく。舌が大きいと言われています。酷い頭痛で悩んでいるので、どうかアドバイスお願いします。

南 誠二 先生からの回答

東京都
みなみ歯科医院
南 誠二先生
スプリントを作るにしても噛み合わせの調整をするにしても、それは頭痛の原因が噛み合わせにあるととの確固たる診断をした上で 行うことだと思いますが、根拠はあるのでしょうか?

メールの内容だけでは、初妊婦なのか、経産婦なのかもわかりませんが、妊娠後に起きた頭痛であれば、噛み合わせが原因というよりも、妊娠による悪阻やホルモンの変化、心理的な変化、生活のリズムの変化、 などが原因とは考えられないでしょうか。

まずは産科の主治医等に相談すべきと考えます。もし、噛み合わせが 原因で頭痛があるとすれば、それは妊娠以前から起こっていたはずです。 頭痛という症状だけで安易に歯を削るのは私は反対です。 また、スプリントも歯ぎしり防止の目的で夜間だけの装着ならいいですが、 24時間装着を数か月続ければ歯が動きかみ合わせの変化が起きます。 慎重に使用すべきです。

また、もともと頭痛を起こしやすい体質なのか、それとも滅多に起きない けど今は頭痛が生じてるのか、それによっても対策が違うと思います。結論としては、ここ最近の自分の生活習慣を振り返り、頭痛が起きる前と起きてから変わったことが無いか考えてみてください。食事が偏ったり不規則になったり、外出や歩く時間が減ったり、 睡眠障害や生活のリズムの不規則になったり、便秘になったりして ないでしょうか。そして、歯科だけでなく産科や脳神経外科等の医科の先生にも相談されることをお勧めします。妊娠中は安易に頭痛薬を服用するわけにはいきませんので辛いですよね。 お大事にしてください。

松尾 光至 先生からの回答

松尾 光至
奈良県
松尾歯科医院
松尾 光至先生
顎関節症で、頭痛が出ることはあります。顎関節やその周辺が原因で頭痛が出ている場合はスプリントによって、 治る事もありますが、スプリントを入れて治ったから、原因がそれであったとわかるということで、頭痛に必ず効くということではありません。咬合を削ることは、元に戻りませんので、問題の原因がそこにあると 確定できるまでは、削合はしないものです。最初は可逆的なスプリントを入れて、効果があるのかどうかを調べる ことから始めます。

河原 雅朗 先生からの回答

河原 雅朗
奈良県
かわはら歯科クリニック
河原 雅朗先生
少し削ってもらって、頭痛が治ったのでしょうか? 治っていないので、相談されているのだと思いますが、ちょっと削るだけで、治る場合もあれば、なかなか治りにくい場合もあります。 特に症状が頭痛ということなので、噛み合わせを直せば必ず治るというものでもないと思います。

スプリントはもし試してみて、あんまり関係ないようであれば はずしておけば良いだけ、(元の状態とほぼ同じ状態に戻ることができる) という治療です。 逆に言うと削ってしまうと元に戻すのは意外と大変です。そういう意味でもスプリントを試してみるのも一つの方法だと思います。

小郷 邦治 先生からの回答

岡山県
小郷歯科医院
小郷 邦治先生
妊娠4ヶ月であれば、安定期に移行すれば、歯科治療は可能です。 スプリントは、「歯軋りの酷い人に使うのであって、あなたの場合 には適用しない」いうのは、はっきり言って、誤りです。そして、その直後に、歯を削るのも誤りです。

本来、スプリントは、顎とその周辺の筋肉のリラクゼーション(弛緩) させる目的で使用しますので、初めの先生の「スプリントを作って もらう」方が、よいと思います。 スプリントは、出産の時にも、大いに役立ちます。

渡辺 英弥 先生からの回答

渡辺 英弥
福島県
渡辺歯科医院
渡辺 英弥先生
歯と全身の関係ですが、すべて関連しているものではないと考えます。現実には、歯並び噛み合わせ等を変えたことで症状が無くなった方もたくさんいます。しかしながら、ほとんど影響しなかった方もいます。あらゆる面からの診断が必要になると考えてください。スプリントですが決して間違いではないと思います。特に最近はサイレントキラーとして食いしばりも考えられます。それによる筋膜痛、筋肉痛による頭痛。など てらのり様の場合顎が少しずれていることを考えれば、もしかすると そのずれによる歪みから、頚椎などにその影響が出ている可能性も 否定はできません。

噛み合わせ外来、医科整形外科などいろいろな方面からその原因を探られたほうがいいのではないでしょうか。ちょっとしたことが原因である可能性もありますので。

田邉 美樹子 先生からの回答

大阪府
筒井歯科医院
田邉 美樹子先生
頭痛が歯並びや歯が原因で起こっているかどうかということについて、他の可能性も含めて精査する必要があると思いますが、確かに噛み合わせ によって起こるケースがありますので、その先生はスプリントを作成されたのだと思います。正しくは、噛み合わせというより、咀嚼筋のバランスが崩れることによって頭痛が起こっていると判断します。

スプリントの役割は、簡単に言えばバランスの崩れた筋肉にストレッチをかけ、筋肉の緊張を取るものです。筋肉バランスの崩れを無意識に解こうとしてしまう行為のひどいものが「歯ぎしり」だと思って下さい。歯ぎしりをしていなくても、人は無意識に夜中などに食いしばっていることが多くあります。それも含めてスプリントをお入れになることは有効だと考えます。ただ、先にもお話したとおり、頭痛の原因が本当にお口の中が原因で起こっているのかどうかということについても同時にご検討されてはいかがでしょうか。

玉置 敬一 先生からの回答

玉置 敬一
和歌山県
玉置歯科医院
玉置 敬一先生
てらのり 様

頭痛でお困りのご様子。頭痛は周りの人からわかりにくくご本人がとても 苦しむケースがあります。数年前に読売新聞で「癒しのカルテ」という 連載の中で「頭痛を持っている人が一番悩んだのは、周りからずる休み ではないか。 あるいは、ちょっとしたことを大げさに言っているのではないか。 などと苦しい状況を理解されないことでした」というふうな記事があり ました。 ‘てらのり様’のひどい悩みも周りにはわかりにくいのだと思います。

さて、ご質問は3つ。
1.スプリントは頭痛に効くのか?
2.咬合調整(噛み合せをあわせること)が頭痛を癒してくれるのか? 3.下あごがずれていて小さく、舌が大きいことが関係しているのか?
この3点だと思いお答えをします。

1.保険治療では、歯ぎしりの時にスプリントを使います。頭痛の治療は適用にはなっていません。あなたが2番目に聞かれた歯科医師 はこのことをお話しになったのだと思います。しかし、先の読売新聞が15回の連載の中で、記者が取材で感じたのは、ひどい頭痛治療にもっとも効果があったのは、浜松医科大学の歯科口腔外科 の中で行われている「テンプレート療法」であった。という結論でした。 これはスプリント療法にとてもよく似ています。決して無効ではありません。一度考えてみられてはいかがでしょうか?ただし、浜松医科大学・医学部・口腔外科学講座内で行われているのは 特別な理論で、動物実験なども行い相当基礎的な理論の上に成り立っています。安易な治療法では治りにくいと思います。

2.咬合調整噛み合せをあわせること)は頭痛を軽減してくれる場合があります。 ただし、あなたのように既に下あごが小さい場合は咬合高径(上あごと下あごの高さの関係)が低くなっていることが考えられます。 そのときに歯を削りさらに噛み合せが低くなる様な治療法には賛成 できません。よくお考えください。

3.下あごがずれて小さい方は最近増えています。矯正の先生の診察を受け、あごの位置をまっすぐに、さらに広げて前へ出す方法があるのかどうかをよくご相談ください。このときにも、テンプレートを使ってあごを前へ出すと、とても効果のある 症例があります(すべてではありません)。 頭痛にはいろいろな原因があります。まず、頭痛を診てもらうことが先決で、大きな病院では「頭痛外来」のような科があります。脳外科や整形外科、その関連の科で診察すると思います。そちらの診察をお受けください。その後で、どうしても治らないときにはあごの位置や噛み合わせを 考えられたらいかがでしょうか

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