ゆり 様
「
CTでしか気づくことのできない歯がある」と聞かされると心配になりますよね。お気持ちわかります。
さらに「早くに取らなければならない緊急性があるのではないか」とか「悪性のものではないか」というご心配をしているのでしょうか。
診察をしてそれを指摘してくれた先生がそれ以上詳しいお話をしなかったという状況でしょうか。
それならば緊急性や悪性ではないと考えて良いと思います。
お書きになっていることが全てだとすると「あまり急いで何かを考えなければならないのではないか」といったご心配はないと考えます。
安心して落ち着いて考えてください。
そこで落ち着いて考えてみると、
レントゲンでもわからない ということから
歯肉(あるいは
歯槽骨:歯を入れている骨)の中で肉眼では見えない歯があるということだと思います。
その前提で考えると、
1)
埋伏歯(本来の
永久歯ですが、歯の大きさに比べて
顎が小さく1本あるいは複数本の歯の生える場所がなく、見える場所まで上がってきていないので埋まったままになっている歯)があり、普通の
レントゲンでは他の歯の一部(多分
歯根部)と重なって見えないが、
CTで3次元的に撮影すると見えるようになる。
2)「本来なら歯の生えない所に歯がある」と言われたことから、
過剰歯(
永久歯32本以外に歯の形をしたもの)がやはり普通の
レントゲンでは他の歯と重なって見づらいのが3次元で見ると姿を現す。
ということが考えられます。
貴方が「口内外?
副鼻腔?」と心配されていますが、歯というのは骨の中でも「
歯槽骨」という骨の中にしか生えることができません。
歯科医師が「
CTでしか見えない歯がある」と言われたことから歯を並べている
歯槽骨の中にあると考えられるので、貴方の考えている「口内外?
副鼻腔?」という場所に歯が生えることはありません。
「何か石灰化物がある」と言われたのであれば話は違ってきますが、貴方がお書きになっている文面にはそのような表現がないことから、その恐れはまずないです。
そこで、緊急性はないとはいえ「その部分に
炎症が入ると面倒」というのはその通りです。
ただ、上から見えないという状態が完全に埋まっている場合(特に骨の中に完全に埋まっている場合。)は急がなくて良いので、ご自分の時間に余裕のある時に処置をしてもらうのが良いです。
この場合は緊急性のない場合、すぐに手をつけないで経過を見ることも多いです。
あるいは、ほんの少し(どんなに小さくても)
歯肉の一部を破って
口腔内とつながっているようなら、そこから細菌が入り、貴方の抵抗力が小さくなった時(体を無理に使ったとか体力が低下した時)に
炎症がひどくなり問題となることがあるので時間を作って早く処置をしてもらうことをお勧めします(程度によります。よく状況を聞いてください)。
なかなか見つけにくい歯を見つけてくれた先生なので、信頼して、その状態がどのようであるかについて納得できるように聞いてみられると良いと思います。
その時に、焦点のあっていない質問を次々されると、歯科医師も忙しい時間の中で正確な説明ができない場合があります。
質問をする場合、ご自身の体調(高血圧、糖尿病、高脂血症その他)や既往歴(病歴)
アレルギーや他にある場合はどのようなことでも全部をお話になり、その上で、
1)どの部分にあり、
2)どのような状態か、
3)どの程度急いで考えると良いか、
4)摘出するとなるとどのくらいの時間を考えたら良いか(治療時間、治療後傷が治るまでの時間、仕事への影響など)、
5)その先生がしてくれるのか、歯科大学や大病院の
口腔外科を紹介してくれるのか、
その他ご自身が聞きたいことを前もって端的に箇条書きにしてメモを持ってお聞きになられると良いと思います。
なお、ご自身が処置をしてもらうと決心すると、歯科医師は
インフォームドコンセントで以上のようなことはお話しいただけると思います。
それをよく聞いてから、どうしても聞きたいことをお聞きになるのが良いと思います。
良い先生に出会われたと思われます。信頼して納得して、良い処置をしてもらってください。
早く安心できるよう願っています。