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2021/04/16

虫歯で折れた歯を説明もなく削られました。

みっちゃん様54歳女性
今通ってる歯医者の治療の事で、ある日いきなり食べ物を噛んだ時、歯が折れてしまいました。
見ると虫歯がかなり進んでいました。
神経もぼろぼろで取ったが、まだ半分は外側の歯が残ってました。
根元もしっかりしてました。

神経を取った後薬を詰めて石膏のような物で固めてましたが、神経を抜いて3回目の診察で残っている歯を全て削り、土台を作ったと言われました。
何で削ったか聞くと、残ってる歯にはくっつかない、割れてしまうと言われたが、説明もなく強引に進められました。
これは普通ですか?他に方法はなかったのでしょうか?
ちなみに治療している歯は、上の前番から4番目の歯です。

河原 雅朗 先生からの回答

河原 雅朗
奈良県
かわはら歯科クリニック
河原 雅朗先生
> 今通ってる歯医者の治療の事で、ある日いきなり食べ物を噛んだ時、歯が折れてしまいました。
> 見ると虫歯がかなり進んでいました。
> 神経もぼろぼろで取ったが、まだ半分は外側の歯が残ってました。

神経を取ったんですね。
詰めるだけではもうどうしようもない状況のようです。
どのように説明しようがしまいが、出来ることは被せることしかできない状況のようです。
そうであればそれ以外の方法がないので神経をとって土台を立てて全体を削って被せる、、、という基本的な流れになると思います。
きわめて普通の適切な処置だと思います。

渡辺 英弥 先生からの回答

渡辺 英弥
福島県
渡辺歯科医院
渡辺 英弥先生
基本的にかぶせる方向と考えますと、残っている部分が壊れる、または削った際になくなることが想定されたのではないかと思います。

酒井 信 先生からの回答

酒井 信
宮城県
にがたけホワイト歯科
酒井 信先生
虫歯の進行について説明させていただきます。
まず、咬合面の溝(臼歯のかみ合う面)・隣接面(隣り合う歯との接触する点)・歯頸部歯茎に近い部分)などの不潔になり易い部分のエナメル質が脱灰します。
エナメル質は歯の中心に向かっている細い柱状の結晶構造(エナメル小柱と呼ばれます)です。
このエナメル質内を細菌が侵入し内部の象牙質に到達すると、細菌はエナメル質象牙質の界面に沿って面状に広がります。
池に石を投げいれるとそこを中心に円状に波紋が広がるように細菌が広がります。
象牙質も中心に向かって走行している象牙細管という構造体でできています。
細菌はこの象牙細管を通って虫歯を広げていきます。
点で発症したものが、面で拡大し、そこから一斉に内部に広がっていきます。
そのため、外側のエナメル質が健全でもそれを支える象牙質が歯の内部で虫歯により柔らかくなり、エナメル質にかかる外圧を支えきれなくなると、エナメル質は結晶構造に沿って破折します。
ある日突然穴が開くということになります。
慢性的な咬合面からの齲蝕を放置して中で大きく広がってしまった場合など、内部の感染象牙質を治療のため削合した時、外側のエナメル質はしっかりしているように見えても、歯頸部でのエナメル質を維持している象牙質が無くなったらエナメル質は帽子を脱ぐようにすっぽりと取れてしまいます。
ご自分で思っているほど実際は小さな虫歯でないケースが多いです。
根の治療の際には、蓋をする都合上外側のエナメル質はあったほうがよいため、あえて削らないこともありますが、治療中に状況により破折することもあるかもしれませんし、根の治療が終了し、感染象牙質を全部削り取るとエナメル質がすっかりなくなってしまうことも上記の理由で十分考えられます。

感染象牙質にはセメントや樹脂がしっかりくっつかないため、虫歯治療では削合が必須です。
勿論削り残しがあれば、治療後に内部で進行しますので削り残しはいけません。

以上のような理由でそのような結果になったのでしょうが、事前の説明があればよかったですね。

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