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詰め物が老齢化している部分は、治療したほうがよい?

runn様59歳女性
先日、奥歯左下の治療済みの歯の一部がかけ、歯医者に行ってきました。
そのとき歯科衛生士および歯科医師から伺った話について質問です。

1)30年以上前に治療したものなので、詰め物に水銀が50%以上含まれているため、その詰め物の部分を治療したほうが良い。詰め物の部分と歯との間がやや黒くなっているものもありますが、すべてではありません。レントゲン結果は詰め物したにはまだ虫歯になっていないそうです。
 やはり、詰め物に老朽化が見られる部分は治療したほうがよろしいでしょうか。あるいは、その当時治療したところはすべて治したほうがよろしいでしょうか。

 また、そのほか虫歯治療を5〜6年前におこなったところは、詰め物の材料は大丈夫なのでしょうか。

2)一般的に歯石等のクリーニングにかかる費用はおいくらですか。その歯医者は上の歯のみで1500円ぐらいです。

3)親知らずが4本抜く必要なく生えて、今はした両方と左上のみ残っています。右上は虫歯がひどく抜きました。ただ、左上はC1〜C2の虫歯になっています。
 その治療方法について、いっそ抜いてしまったほうが良いのか、虫歯治療をしたほうが良いか。もし抜くと、左右ともに上がない状態で下のみ残っていることになります。歯科衛生士が、それならいっそ残りの3本抜きますかといわれましたが、しっかり生えているものを抜いても大丈夫なのでしょうか。教えてください。

玉置 敬一 先生からの回答

玉置 敬一
和歌山県
玉置歯科医院
玉置 敬一先生
runn 様

歯の治療についてはなかなかわかりにくいので、ご心配なことだと思います。ただ、文面を見せていただいた感じでは良い歯科医院に通っていると思います。ご相談は4点と思います。これについて考えられることを以下にお答えします。

1。30年以上前に治療した詰め物に水銀が50%含めれている。その歯を治療し直した方が良いかどうか?

歯の治療に使う’アマルガム’という金属には水銀を使っているために最近はあまり使われなくなっています。ただ、水銀には有機水銀と無機水銀があり、歯科治療で使用するのは無機水銀で、健康にはあまり問題がないとされ、最近でも「この金属が優れている』と判断して使われることもあります。

2。詰め物と自分の歯との間がやや黒くなっている。
アマルガムという材料はかつては優れた材料として、きっちりとつめた場合はあなたのように30年ほど問題なく機能することも多く、その当時にとても良い歯科医師から治療を受けたと思われます。しかし、アマルガムと歯との間に徐々に細菌が入り込み、そこからう蝕虫歯)が発生することがあります。きっとそのような状態になっているのだと思われます。レントゲン結果ではう蝕になっていないということですが、金属部分はレントゲンに映らないため、レントゲンで問題がないからう蝕になっていないとは言い切れません。歯科医師と歯科衛生士はその要な状態を総合的に判断して「治した方が良い」という判断を伝えたのだと思います。歯科医師の判断を良く聞いて必要があれば全部治療しなおしてもらうと良いと思います。
5〜6年前に治療したところも同様に、歯科医師によく見てもらい、必要があれば治療をしておかれれば良いですが、問題がなければそのままの方が良いのではないでしょうか。

3。歯石などのクリーニング費用について。
妥当な金額だと思います。

4。親知らず
治療してもらえるならぜひ治療してもらってください。最近、親知らずは早めに抜く歯科医師が多くなっています。水平埋伏歯(骨の中に埋まったままで、横向きに生えてくる)とか、その歯があるために手前の歯(第二大臼歯)がう蝕になったり問題を起こす恐れがある場合は早く抜くのも良いかと思います。あなたの場合は上の歯が1本ない状態。もう1本はう蝕になっているとのことで、歯がなかったり、う蝕で歯の高さが低くなっている場合は歯が上にのびてきます。それで、顎関節症を起こしたり問題を起こす場合があるので、「抜いた方が良い」という判断になりがちですが、のびた場合は噛み合わせを調整してもらうこともできるはずです。また、親知らずのう蝕は一番奥なので治すのは難しく、生え方によってはきっちりと治せないこともあります。そのために無理をして治しても予後が良くない場合もあります。しかし、これを残すのは将来もし第一大臼歯第二大臼歯が悪くなった場合、この歯を移植してもらうことができます(一部の開業歯科医師でしてもらえます。また、歯科大学や、大きな病院の歯科口腔外科ではお願いすれば行ってくれるところがあるはずです)。インプラントを勧める歯科医師が多いのですが、ご自分の歯を移植した方がずっと良い結果が得られます。

最初に書いたように、今かかっている歯科医院は治療についてよい判断をしてくれているように思えます。よく相談して納得されてご自分でどうするかお決めください。

渡辺 英弥 先生からの回答

渡辺 英弥
福島県
渡辺歯科医院
渡辺 英弥先生
1.おそらくアマルガム充填という処置をしてある歯のことだと思います。水銀が50%含まれていますが、これは合金になっていますので不安定なものではないと考えます。虫歯になっているのであれば治療も必要ですが、ご本人が気にならないのでしたらこのまま経過観察及び予防処置を続けても良いのではないでしょうか。

再治療ですが、経った年数ではなく虫歯になったとか必要があるときに治療をすればいいと私は思っていますので、また詰めたものをはずすということは、今より大きく削れることでもありますので、その辺はご自身でよく考えられたほうが良いと思います。再治療をしたから、必ず今まで以上に持つとは言い切れない部分があります。再治療を否定しているわけではなく、必要不可欠な治療かどうかと私は最近考えることがあるからです。

2.費用はその位だと思いますが、もっと必要な検査や指導を私はすることがありますので、もう少しかかることもあります。

3.きちんと噛み合っている親知らず、何も悪さをしていない親知らずであれば積極的に抜くことを、私は勧めません。
あくまでも必要である場合、この先周りの歯に悪影響を及ぼすと思われた場合、説明して抜歯させてもらうことがあります。
もしかすると、将来親知らずの細胞を使用して利用して、またご自身の歯を再生できる日が来るやもしれない、、等と思っているからです。
必ず来るとは限りませんが。

塚原 隆志 先生からの回答

愛知県
塚原歯科
塚原 隆志先生
runn 様

ご質問にお答えさせていただきます。

1)についてなんですが、アマルガムといわれる金属ですね。これは、当初は削ってすぐ入れられることから(他の金属のように鋳造過程が必要ないため)よく使われています。しかしながら、長い間たってくると酸化などの原因で黒く変色し虫歯になりやすくなってきます。ですので、交換されても良いかと思われます。他の直した部分については材料が違えば持つものもありますのですぐに交換とはならないと思われますが、ご心配でしたら担当医にご相談してください。

2)についてですが、通う回数などによって異なりますが、上下歯石を除去して約3,000円くらいです(最初は、初診料や検査がありますので高くなります)。

3)親知らずに関してなんですが、基本的になくても咬む分には問題のない歯でありますし、残すとブラッシングがしにくいため食物の汚れが残り歯周炎を起こす危険性が考えられるので抜く。というのが教科書的なとこですが、runn様が抜くことに抵抗あるのでしたら逆に抜かれなくても良いと私は考えます。抜くという事は、どうしても腫れや痛みを多少なりとも伴います。そこで、患者様自身が抜く体制(気持ち)にない状態で抜きますと予後がよくありません。ですから、当医院では、患者様の気持ちが固まってからしかに抜歯しません。(そのかわり抜かない場合は、腫れたり痛みが出たときに必ず来院されて処置されないといけなくなります。)

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