runn 様
歯の治療についてはなかなかわかりにくいので、ご心配なことだと思います。ただ、文面を見せていただいた感じでは良い歯科医院に通っていると思います。ご相談は4点と思います。これについて考えられることを以下にお答えします。
1。30年以上前に治療した詰め物に水銀が50%含めれている。その歯を治療し直した方が良いかどうか?
歯の治療に使う’
アマルガム’という金属には水銀を使っているために最近はあまり使われなくなっています。ただ、水銀には有機水銀と無機水銀があり、歯科治療で使用するのは無機水銀で、健康にはあまり問題がないとされ、最近でも「この金属が優れている』と判断して使われることもあります。
2。
詰め物と自分の歯との間がやや黒くなっている。
アマルガムという材料はかつては優れた材料として、きっちりとつめた場合はあなたのように30年ほど問題なく機能することも多く、その当時にとても良い歯科医師から治療を受けたと思われます。しかし、
アマルガムと歯との間に徐々に細菌が入り込み、そこから
う蝕(
虫歯)が発生することがあります。きっとそのような状態になっているのだと思われます。
レントゲン結果ではう蝕になっていないということですが、金属部分は
レントゲンに映らないため、
レントゲンで問題がないから
う蝕になっていないとは言い切れません。歯科医師と
歯科衛生士はその要な状態を総合的に判断して「治した方が良い」という判断を伝えたのだと思います。歯科医師の判断を良く聞いて必要があれば全部治療しなおしてもらうと良いと思います。
5〜6年前に治療したところも同様に、歯科医師によく見てもらい、必要があれば治療をしておかれれば良いですが、問題がなければそのままの方が良いのではないでしょうか。
3。
歯石などのクリーニング費用について。
妥当な金額だと思います。
4。
親知らず。
治療してもらえるならぜひ治療してもらってください。最近、
親知らずは早めに抜く歯科医師が多くなっています。
水平埋伏歯(骨の中に埋まったままで、横向きに生えてくる)とか、その歯があるために手前の歯(
第二大臼歯)がう蝕になったり問題を起こす恐れがある場合は早く抜くのも良いかと思います。あなたの場合は上の歯が1本ない状態。もう1本は
う蝕になっているとのことで、歯がなかったり、
う蝕で歯の高さが低くなっている場合は歯が上にのびてきます。それで、
顎関節症を起こしたり問題を起こす場合があるので、「抜いた方が良い」という判断になりがちですが、のびた場合は
噛み合わせを調整してもらうこともできるはずです。また、
親知らずのう蝕は一番奥なので治すのは難しく、生え方によってはきっちりと治せないこともあります。そのために無理をして治しても予後が良くない場合もあります。しかし、これを残すのは将来もし
第一大臼歯や
第二大臼歯が悪くなった場合、この歯を移植してもらうことができます(一部の開業歯科医師でしてもらえます。また、歯科大学や、大きな病院の歯科
口腔外科ではお願いすれば行ってくれるところがあるはずです)。
インプラントを勧める歯科医師が多いのですが、ご自分の歯を移植した方がずっと良い結果が得られます。
最初に書いたように、今かかっている歯科医院は治療についてよい判断をしてくれているように思えます。よく相談して納得されてご自分でどうするかお決めください。