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2011/05/28

上前歯右2番の差し歯と上奥歯の部分入れ歯について

めぐりん様65歳女性
よろしくお願いいたします。

50代始めの主婦です。ここ10数年、右上2番の前歯のさし歯は順調でしたが、ここ10年ぐらい、左奥歯4本ないことから、部分入れ歯2回(痛くてかめない)スマイルデンチャー(使用感はよいが、発音が出来ない・頬に血豆が出来るなどあり、外している期間があり、右の上下歯で片噛みが続き、たぶんそのせいで差し歯がだめになったんだと思います。

抜歯をできるだけしたくないと思い、先週根管治療をしてくれる歯科を探し、CT検査、マイクロスコープなどで見て頂き、横にひびが入り、普通だったら抜歯ということでしたが、何とかその部分を治療して、ヒビの接着も試して見ましょうかとのことで、来週始めに予約を入れています。

しかし昨日になり歯肉上部に白いがぽつんと出てきて、やはり残すことは難しいかなと思っています。

前歯のインプラント治療も年々進歩しているといいますが、成功後の予後体験などがあまりなく、インプラントには決断がつきません。

最近知りましたが、接着ブリッジのメリットデメリットは何ですか?奥歯との兼ね合いがあり,これからの治療に大変悩んでおります。

どのような方法で治療していくことがよいのかを教えて頂けたらと思います。どうぞよろしくお願いいたします。

河原 雅朗 先生からの回答

河原 雅朗
奈良県
かわはら歯科クリニック
河原 雅朗先生
いろいろ試されたようですが、なかなか思うような結果にならず残念です。
ただ左の奥歯がない状態というのは非常に残っている歯にも負担が大きくかかっている状態です。

接着ブリッジの最大の利点は、歯を余り削ることなく歯の裏に金属の薄いものを張り付けることによってブリッジの支えにするというものです。

欠点は、ブリッジの支えにする力を歯の裏に付けた金属の接着力でもたすため強い力が加わるところでは、外れやすいということです。

噛み合わせの状態によっては出来ない場合もあります。

今回のケースのように2番に力が加わって、破折する状況では接着ブリッジは外れやすいことが想像できます。

今回右上の2番は、もしかしたら左の4本がしっかりと咬める状態であれば
破折することはなかった可能性が結構高いと思われます。(実は前から2番目の歯は上の全部の歯のなかで一番力に対して弱い歯です。)

のこっている歯でブリッジを考えておられるようですが、咬合圧の負担のかかる歯に接着ブリッジをしても外れる率は格段に高くなります。(もし左にインプラントをして、そのうえで右上の2番に接着ブリッジをするということであれば安定させることが可能だと思いますが、左の奥歯のない状態で接着ブリッジをしても長持ちしないと思います。)

全体的な噛み合わせの状況を見極めてくれるところでもう一度相談することをお勧めします。

渡辺 英弥 先生からの回答

渡辺 英弥
福島県
渡辺歯科医院
渡辺 英弥先生
接着ブリッジですが、歯を削らないということでの利便性はありますが、奥の歯に使うときにはかなり注意しないと外れやすいことが考えられます。

咬む力がかかりますので薄い金属が歪みやすくなりそれで外れてしまうことが考えられます。

前の歯であれば、まだいけるとは思いますが奥の歯がない場合は注意を要します。どうしても前咬みになりますので将来的に外れてしまいます。

決して悪い治療法ではありませんが、奥の歯とのバランス等について担当の先生とよく相談する必要があると思います。

玉置 敬一 先生からの回答

玉置 敬一
和歌山県
玉置歯科医院
玉置 敬一先生
めぐりん 様

前歯の状態が良くなく、ご心配なこととお察しします。

ご質問は以下の3点と思います。
1。右上2番の前歯歯肉上部に白い膿が出たので残すことは難しいと考える。

(お答え)ご自分で簡単に診断をつけないでください。今探し当てた歯科医師は、CT検査、マイクロスコープなどで診断して、難しいが治療して接着もしてくれるとのこと。すばらしい先生に巡り会っています。この歯を残すことは難しいかもしれませんが、その先生にヒビの部分を接着して治してもらえば白いもなくなる可能性があります。その先生を信じて治療してもらってください。それでだめならその先生なら次の手を考えてくれると思います。

2。インプラントはどうか?

(お答え)インプラントを考えるのは、最後の最後の手段で良いと思います。最近のインプラントはずいぶん研究が進み、骨の状態など十分な検査をして、きっちりと行われたインプラントについては、予後のよいものも報告されています。両側の歯を削らなくても良い、自分の歯と同じようにかめる。など、良い点もたくさんありますが、費用の点や、長期に使用したときに問題が起こらないかどうかなど、もう少し研究をしなければならない点もあると考えます(インプラント症例をたくさんお持ちの先生は「そのような点は解決された」と考える先生が多いのですが、私はもう少し研究余地があると考えています)。

3。接着ブリッジのメリット、デメリットは何か?

(お答え)接着ブリッジもすばらしい方法です。しかし、万能ではありません。
○メリットとしては、
 1)ブリッジに比べて両側の歯の切削量が少なくてすみ、エナメル質を残せるので、歯に対するダメージが少ない。
2)インプラントに比較すれば費用も安くすむ。などが考えられます。


○デメリットとしては、
 1)最近になり、初期に行った接着ブリッジの片方が外れることでう蝕ができるケースも報告されています。ただ、それ以後接着剤の研究も進み、金属との相性など、ずいぶんわかってきた部分もあります。
2)インプラントの場合両側のエナメル質は全然削らないでも良いが、接着ブリッジの場合、少ないとはいえエナメル質を削る必要があります。

以上のようなことが考えられます。歯科医師とご相談の上よくお考えになってお決めください。その前に、お書きいただいた中で「左奥歯4本が欠損(抜けている)して、義歯を入れているが不都合があるために外している期間がある」とあります。これはぜひ義歯を常に入れるように努力してください。発音障害などは努力して、なれれば必ず問題なくなるはずです(ある一定期間不都合がありますが、ずっとつけることによりうまくいくようになります。つけたり外したりしているといつまでたってもなれません)。頬部をかむために血豆ができるようですが、今通っておられる先生によく診察してもらい、調整してもらってください。何度か調整が必要かもしれませんが、きっと使えるようになるはずです。この臼歯部できっちりと噛めるようにしておかないと、前歯をどのようなすばらしい治療をしてもまた悪くなってきます。大臼歯部をおろそかにして「前歯部にインプラント入れましょう」という先生なら転医することをお勧めします。

いずれにしてもご自分で勝手に診断をつけないで、信頼できる今の先生によく見てもらい、まかせて治療してもらってください。

早く良くなられるよう願っています。

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