めぐりん 様
前歯の状態が良くなく、ご心配なこととお察しします。
ご質問は以下の3点と思います。
1。右上2番の
前歯の
歯肉上部に白い膿が出たので残すことは難しいと考える。
(お答え)ご自分で簡単に診断をつけないでください。今探し当てた歯科医師は、
CT検査、
マイクロスコープなどで診断して、難しいが治療して接着もしてくれるとのこと。すばらしい先生に巡り会っています。この歯を残すことは難しいかもしれませんが、その先生にヒビの部分を接着して治してもらえば白い
膿もなくなる可能性があります。その先生を信じて治療してもらってください。それでだめならその先生なら次の手を考えてくれると思います。
2。
インプラントはどうか?
(お答え)
インプラントを考えるのは、最後の最後の手段で良いと思います。最近の
インプラントはずいぶん研究が進み、骨の状態など十分な検査をして、きっちりと行われた
インプラントについては、予後のよいものも報告されています。両側の歯を削らなくても良い、自分の歯と同じようにかめる。など、良い点もたくさんありますが、費用の点や、長期に使用したときに問題が起こらないかどうかなど、もう少し研究をしなければならない点もあると考えます(
インプラント症例をたくさんお持ちの先生は「そのような点は解決された」と考える先生が多いのですが、私はもう少し研究余地があると考えています)。
3。
接着ブリッジのメリット、デメリットは何か?
(お答え)
接着ブリッジもすばらしい方法です。しかし、万能ではありません。
○メリットとしては、
1)
ブリッジに比べて両側の歯の切削量が少なくてすみ、
エナメル質を残せるので、歯に対するダメージが少ない。
2)
インプラントに比較すれば費用も安くすむ。などが考えられます。
○デメリットとしては、
1)最近になり、初期に行った
接着ブリッジの片方が外れることで
う蝕ができるケースも報告されています。ただ、それ以後接着剤の研究も進み、金属との相性など、ずいぶんわかってきた部分もあります。
2)
インプラントの場合両側の
エナメル質は全然削らないでも良いが、
接着ブリッジの場合、少ないとはいえ
エナメル質を削る必要があります。
以上のようなことが考えられます。歯科医師とご相談の上よくお考えになってお決めください。その前に、お書きいただいた中で「左奥歯4本が
欠損(抜けている)して、
義歯を入れているが不都合があるために外している期間がある」とあります。これはぜひ
義歯を常に入れるように努力してください。発音障害などは努力して、なれれば必ず問題なくなるはずです(ある一定期間不都合がありますが、ずっとつけることによりうまくいくようになります。つけたり外したりしているといつまでたってもなれません)。頬部をかむために血豆ができるようですが、今通っておられる先生によく診察してもらい、調整してもらってください。何度か調整が必要かもしれませんが、きっと使えるようになるはずです。この
臼歯部できっちりと噛めるようにしておかないと、
前歯をどのようなすばらしい治療をしてもまた悪くなってきます。大臼歯部をおろそかにして「前歯部に
インプラント入れましょう」という先生なら転医することをお勧めします。
いずれにしてもご自分で勝手に診断をつけないで、信頼できる今の先生によく見てもらい、まかせて治療してもらってください。
早く良くなられるよう願っています。