親知らず 様
お悩み相談で、歯科医院に対する腹立たしい気持ちをお書きいただきました。
本当に悩ましい限りです。
いくつか不思議なことがあります。
1.日曜日の5時過ぎから
親知らずの
抜歯を始めたとのことですが、休日急患センターのようなところだったのでしょうか。
それとも、日曜日も診療してくれる歯科医院だったのでしょうか。
いずれにせよ、夕方5時からの
親知らずの
抜歯とはずいぶん急な処置が必要だったのかと想像します。
2.その後、歯科医院の方では緊急連絡先も知らされてなかったのですね。残念なことです。
救急車で運んでもらい処置をしてもらったのは正解だったと思います。
それに対する反応も、歯科医師側が、緊急対応をしてくれた医院にその時の症状や処置について問い合わせをしなかったというのはいかにも不思議な話で、不審に思われる気持ちは分かります。
3.呼吸がつまったり、喉が痛くてご飯はとれないという症状をお話ししているのに「腫れが引くのを待ちましょう」というのも解せません。
親知らずの
抜歯をした後は首の周りに炎症が波及する恐れがあります。
ここは、蜂窩織という、組織が非常に粗いところで、そこに炎症が入ると気管を圧迫するなど良くないことが起こりがちです。
お口の中の症状とそのあたりの組織を診断して「腫れが引くのを待ちましょう」と言ったのなら理解できますが、ただ救急車で運んでもらったときのことを聞いただけで、待ちましょうということだとすると反応は解せません。
以上のようなことから、お書きいただいた文面から推察するとあなたが腹立たしいことはよく理解できます。
一度、診察した歯科医師からどうしてこのような経過になったかについて、話を聞きたいものです。
お腹立ちはごもっともですが「歯科医師とは・・・」と全部の歯科医師がそのようだと思われたとしたら、それは違います。
私の知っている歯科医師で、富山県のある総合病院の歯科部長をした先生ですが、自分のお給料とは全然関係が無いところで、在宅患者さんのお家を訪問して一生懸命高齢者の歯科治療をしている先生がいます。
もちろん病院内にいたときは口腔外科治療もきっちりとして後々まで患者さんのケアを心がけ、心のこもった治療をしていました。
そして、摂食、
咀嚼、
嚥下の院内の医師も含めた医療スタッフ全部のミーティングのヘッドをまかされる先生でした。
(数は少ないかも知れませんが、赤ひげの歯科医師もいることを是非ご記憶ください)
あなたのかかった歯科医師との間で何か行き違いがあったのかもしれませんが、あなたがお感じになったことは大変残念で、あなたの症状が早くよくなり、快適に食事ができるようになることとそのような状況が今後起こらないことを願っています。