きり 様
大学歯学部の先生から話された言葉は本当に気になりますね。
しかし、あなたの場合、今すぐ過剰な反応はされない方がよいのではないでしょうか。
その理由は
1.先生も「今はそれほど大差ないですが・・・」と言われていること。ということは、あなたもあなたご自身も先生から言われるまでそれほど気になっていないのではないかと思われます。
2.17年前に転倒して、前歯を強打し、その時に少し欠けたということで、あなたの思いでは、欠けて大変だったのでしょうが、その部分が欠けることで、歯の根の方にかかる力が少し和らげられたと考えます。そのために、衝撃が少なくなったのではないかと考えます。その場合、直後の歯の色はどうだったのでしょうか?もし直後に黒くなっていたものが、今は左右が少し違う程度なら、歯の血管が
歯根(歯の根)の先(
根尖と言います)で、一度は切れていたものが事故時、若かったため時間と共に回復したと考えます。
もし、直後に色の変化が無く、17年たった今茶色になった場合は、他に原因があるのでは?と思います。
3.先生が「今はそれほど・・・」と言われた「今は」という言葉に不安を感じておられるようですが、あまり深い意味はなかったのではないかと思います。「神経がやられている」というのなら、現在の歯科医学では、神経が生きているか死んでいるかの判断は簡単にできます。「・・・やられているかと思います」というのは、その検査もしていないということで、そのような確実性のない言葉で不安を感じられなくてもよいです。もし、不安でしたら、歯科開業医で簡単に診断してもらえますので、検査を受けてください。
4.「ご自身の歯をできるだけさわらない」という歯科がこれから主流になります。「漂白やかぶせ」というのは最後の手段です。それまでに、歯の検査やこれまでの経過、その他もっと考え、行わなければ、そんなに簡単にご自身の歯を触る必要はありません。
以上のことから、
今の歯の色が左右違っており、ご自身でとても気になっているなら、歯を大切にしてくれる先生をさがして診察を受けてください。
もし、それほどでなければ今急いで漂白やかぶせなどはしないで様子を見てください。もっと、歯の色が違ってからでも行う方法があります。歯科医学は日進月歩です。後になるほどよい治療法が出てきます。
ちなみに、漂白法も以前とは違い、歯に負担の少ない方法で年々良い方法が出てきています。歯の表面の
エナメル質という部分は、水晶(印鑑の材料にもなるほど硬いものです)と同じくらいの硬さがあり、外敵から守ってくれています。
その部分を削ってしまう「かぶせ」などは、最後の最後に考える方法であると考えてください。安易に歯を削らないようにしてください。
大学の先生から聞く言葉にはそれだけで重みがあり、患者さんとしては不安を感じられるのはよく理解できます。
前後の状況やあなたの状態を見ないで想像していますので、正確ではありません。もっと確実な診断をしてもらうようにしてください。
今は冷静に、ご自分の身体を大切になさるようにお考えください。
早く安心できる状況になるよう願っています。