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2010/08/24

レーザー治療をやっている歯科が少ないのは、なぜでしょうか?

こばひろ様40歳男性
歯科治療にレーザー治療が使えると知りました。

レーザー治療をやると治療期間の短縮ができたり安く済むこともあるそうですが・・・・

なぜ従来の削るという対処療法からの脱却が歯科業界全体ではできないんでしょうか?保険も使えるのに・・・・・なかなか近所で探しても見当たらないこともあります。

教えていただけると幸いです。

高崎 真一 先生からの回答

奈良県
医療法人 有真会 たかさき歯科医院
高崎 真一先生
こばひろ 様

レーザーには出力の強いものから弱いものまでいろいろありますが、基本は熱線で焼くということです。

短時間に小範囲を焼くので侵襲が周りに広がらず、電気メスを使った時のようなやけどのような症状を起しにくい点が利点です。

しかし、歯科治療となると虫歯の場合切削をレーザーでしますが、正確に削られないため、小範囲の小さな虫歯乳歯にしか使えず、レーザーだけで切削が完了できるケースが少ないのであまり使い勝手が良くありません。

厚労省の指定するレーザーのみこの分野で保険適応がありますが、あまりにも能率が悪いのでそこそこしか使われていません。

歯周病に関しても、小さな症例には使えますが、歯肉全体となると普通のメスを使ったほうが簡単だし、取り残しがなし、時間短縮になるので使いません。

レーザー歯周病で使うのは、保険適応がないので、自費治療になる場合もあります。皮膚科で使われるほど良いものではありません。

渡辺 英弥 先生からの回答

渡辺 英弥
福島県
渡辺歯科医院
渡辺 英弥先生
レーザーの利点だけを見ればその通りかもしれません。

しかしながら世界中みてもそれが主になっているところが無いのは事実です。
あくまでも、枝葉の一つです。

たとえば、レーザーで削るとすれば、不必要なところも削れる可能性もあれば、その深さを自分ではコントロールできません。治療期間が短く済む場合料金が安く済む場合、すべてがそれで済むことはありません。

逆に通常通り削った方がピンポイント治療でき侵襲が少ないことも多々ありますので場合によりけりだと思います。

またレーザーですが炭酸ガスタイプは多くの歯科医院で持って入ると思いますが、歯を削るレーザーはあまり普及していないのが現状です。

なんせ、高級外車が買えるくらい高価で、歯を削れる(削れるといっても時間がかかることは否めません)ことを除けば、炭酸ガスタイプとあまり変わりません。欧米でもそれほど普及していないような感があります。歯を削るといいますが、予防で対応できないものは積極的に介入するのが医療です。

すべてがレーザーで何とかなるものではないし、きちんとした対処療法も大事だと思います。現在の医療制度は予防が組み込まれていないのが現状で、別の対処療法を好んでやっているわけではありません。予防は、ほとんどが保険がきかず実費ですので我々はどうしようもありません。

河原 雅朗 先生からの回答

河原 雅朗
奈良県
かわはら歯科クリニック
河原 雅朗先生
レーザー保険で適応になっていることは歯医者ならほとんどの人が知っています。ではなぜそれほど普及しないか?

レーザーで治療できる虫歯の大きさはすごく小さなものに限られます。

また、治療回数は少なく済むというのも、治療時間は、普通に削るのよりも
数倍の時間がかかります。保険で使用するレーザーは、あまり実用的ではないというのが現状です。

そして、レーザーと一言で言っても歯科で使われているレーザー
数種類あり、それぞれの特徴が全く違い、使い方、対応できる症状がまったく異なります。

虫歯で悪くなったところを除去するという療法は、今でも医療の大原則です。レーザーを使用するといっても、結局はレーザー虫歯を除去することにほかなりません。

保険で適応になったのは、この虫歯を削るという処置と、歯周病歯石をとるのにレーザーを使用すると加算する、というもので
レーザーを使用したから安くなるのではなく、その分費用がかかります。

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