まず、ご質問の、歯を半分抜くのと全部抜くのとはやはり違います。
下の奥から2番目の歯は根が通常2本ありますので、そのうち不幸にも一本にのみ病巣ができ、もう一本は残すことができる場合は、その後の
補綴処置の選択に幅ができますので、現在通院されている歯科医院の先生のご判断同様残すことを考えます。
また、ごん 様のご不安どおり、根の一本だけが悪ければよいのですが、もう一本の根も悪くなる場合が少なからずあります。
その場合は、結局もう一本の歯も抜くことになります。
この歯・根を抜くという考え方は、膿んでいる部分は取り除かなければならない、感染源を残しては他の歯、
歯肉、粘膜組織に多大なる悪影響が生じてしまうという原則に基づいています。
一年以上も治療に通われているとのことですが、きっと担当医は、できるだけ歯を残せるようにとの思いから丁寧な治療をこれまでしてきているのだと推察しますが、
膿が溜まり他の組織に悪影響が出始めている現状では、上記のような判断をせざるを得ないのだと思います。
他の治療方法についてのご質問ですが、
レントゲン、
口腔内の写真等の資料が無い状態ではお答えするのは難しいです。
もし、私達の助言で満足できない場合でしたら、
セカンドオピニオンの考え方を利用されることも一案です。
不妊治療を受けられる際のリスクについてですが、
口腔内に大きな感染源がある状態での全身治療は、あまりお勧めできません。
不妊治療については、男性不妊・女性不妊で治療方針が異なるとは思いますが、最終的に母体を利用するわけですから、母体であるご自身の全身状態が良好であることに越したことはありません。
以前別の相談でも申し上げましたが、人間の体の中で一番不潔であるのが、口腔内です。その口腔内に大きな感染源があるのですから、早めに感染源を除去する治療は大切であると思います。
不妊治療で通院されている医院の先生にも現状をお話されてはいかがでしょうか。