お困りの様子、よくわかります。
問題点は3点。
1.
楔状欠損は歯ブラシの問題か
噛み合わせの問題か?
2.
プラークコントロールは
保険でできないか?
3.
プラークコントロールを自費ですると¥21,000−というのは妥当かどうか。
以上のような点かと思います。
歯科医学にはいろいろな考え方があり、いろいろな理論があること。
また、同じ症状のように見えても原因が異なることもあります。原因が違えば治療法も違ってきます。このことを元にお答えいたします。
回答。
1.
楔状欠損は以前は「歯ブラシのしすぎが原因」といわれていました。最近は、
噛み合わせの問題で
エナメル質が破折(壊れる)するのが大きな原因ではないか?という考え方が出てきました。
症状としてはどちらもあると考えられます。診察して
咬合(
噛み合わせ)を見たり、あなたの歯ブラシの仕方や使っている歯磨剤(歯磨き粉)などを検討して原因を探すことになると思います。
そのままにするのは良くないので、原因を特定した後で
楔状欠損を修復しておくのがよいと思われます。
2.
プラークコントロールはとても大切なことですが、現在の
保険制度ではその価値をあまり高く評価してくれません。
そのために善意の歯科医は「ボランティア」に近い状態でしてくれる先生もいます。
あるいはあまり時間をかけずに十分なことはできないが、得られる費用の分だけを行うことになるかもしれません。(たとえば軽自動車の費用を持っていって高級車を要求しても高級車は売ってくれません)。
このように
保険でできる範囲が限られるため、患者さんに本当に治ってもらいたいと考え、また、経営を健全にするためにはボランティアばかりでは行えません。必要な機械器具、
歯科衛生士の時間給、歯科医院の設備償却費用などと対比して患者さんが健康になることにより得られる利益により、患者さんがそれにご納得いただければ自費でおこなうことになると思います。
プラークコントロールは
保険でできるかできないか?
と問われれば「ある程度のことはできます」。というのが答えでしょうか。
よりよい治療をしたいと考える先生は「自費で費用と時間をかけて患者さんに本当に治ってもらいたい」と考え、
保険以外の治療をお勧めするのだと思います。
3.
プラークコントロールの費用が¥21,000−で妥当かどうかは患者さんご自身がよくお考えください。その費用で十分なことをしていない歯科医院は、2度と患者さんは訪れないと思います。
その費用をかけてでも治りたいと思い、良い結果が得られた場合に患者さんは次もその歯科医院を訪れてくれるものと思います。
このような点から、歯科医院で自費の設定は、患者さんにご満足いただけるような料金設定になっていると考えるのが普通です。
よく説明を聞いた上でご自分でよく考えて、納得できればお受けになれば必ず得るものがあると思います。
良い歯で気持ちよく食事のできる日が来ることを願っています。