ビスホスホネート製剤を注射しているんですね。
注射を中止したとしても長く効果がある薬なので、その効果がなくなるまで数か月から1年近く休薬しないと意味がないと思います。
そうなると骨粗鬆症の進行もあるでしょうし、
歯周病の進行もあるのでそこまで待てないということもあると思います。
ビスホスホネート製剤は服用していると、
抜歯時などに骨が作られないために
顎骨壊死という副作用が出る可能性があるため、
抜歯を控えましょうということが言われています。
ですが昨今、では抜かなければいいのかということでひどい
歯周病の状態で歯を残していると、それはそれでまた
顎骨壊死を起こすということも言われており、では
顎骨壊死を起こす可能性があるかもしれないけれども、必要があれば
抜歯をしたほうがましなのでは、という考えに変わってきています。
リスクはどちらにせよあります。
それ自体はどうすることもできません。
ではそんな薬をなぜ服用しないといけないのか、ということになりますが、服用することによるメリットが大きいからです。
骨粗鬆症で骨折をして寝たきりになった場合、その5年生存率は50%と言われています。
半数は死んでしまうということです。
これを有意に長くすることが出来るのがビスホスホネート製剤です。
命に直結するメリットがあるため服用しているものなので、命を助けるためには
顎骨壊死の副作用はあっても仕方がないという考え方です。
抜歯をする歯科医師と、ビスホスホネートを出している主治医、どちらともとよく相談して処置を進めていくようにしてください。