人間の体は人それぞれ、機械や物質や化学反応のように常に一定のものではありません。
そこで大切になってくるのが医療という行為で、診断、処置にも医者によっての考え方、方針、判定基準がそれぞれバラバラです。
バラバラというと非常にいい加減なものと思われそうですが、決してそういうわけではありません。
例えば、
虫歯だらけのお口の人の患者さんに出来た小さな
虫歯と、全くほかに
虫歯がない人に出来た小さな
虫歯、同じ大きさだったとします。
はっきりした基準があれば削る削らないは歯医者によって判断が分かれませんが、実際のところは
虫歯になりやすそうな人の、
ブラッシングが十分にできていない人の場合、処置を開始したほうが良いと判断できると思いますし、ほかに
虫歯がなく、
虫歯も小さいということになれば、さらに数カ月、数年単位で経過を見て行くという方が患者さんの為になるかもしれません。
もちろんそこにドクターの考え、患者さんの考え、といったものが加味されてきて処置をする、しない、ということが出てきます。
しみるという言葉だけでは、少ししみて
知覚過敏用の歯磨きでおさまる程度なのか、それともそんなことでは全く変化ないレベルなのか、一回見ただけでは判定出来ないこともありますし、その程度によって段階的に処置方針を持っています。
その方針はドクターによっても様々ですし一定のものはありません、患者さん個人個人が考え方がさまざまなように、それらに対応してドクター側も様々な考え方で柔軟に対応するというのが医療の世界です。