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2017/11/14

差し歯の下に歯根嚢胞ができた。抜歯になった場合の治療法は?

くまにゃん様67歳女性
37年前に作った前歯の差し歯(上の左1番と右1番)について。
歯根嚢胞らしきものが左右に、あるそうです。
差し歯の根元から元の歯が少し見えています。

約24年前に歯茎切開して左右の嚢胞を取りました。
その際、歯の根の端を飛ばしておきました(根を切るという事を指していると思います)、と言われました。
ここ十数年程前から、上唇をめくると、左1の歯の上辺りにプツッと丸い嚢胞らしきものが見え、少しずつ大きくなっていて、気になっていながらも放置していました。

先日歯科に行きますと、二つの方法があり、一つ目は差し歯を外して虫歯の治療と根の治療が必要だと言われました。
ただ、土台を外すときに歯が割れるリスクが高い、と。
一方、外科的に嚢胞を取り除く手術は歯の根が元々切られていて短いので、これ以上に根を切るとグラグラになり歯を残す意味が無くなる、というご意見でした。

素人考えですが、前者の場合、根の治療で完全に患部が取り払われる訳ではないというのが不安要素です。
後者の場合、根を更に切るとグラグラになりますが、必ず根を更に切らないといけないものなのか、切らずに済む場合はないのかな、と思いながらも質問できませんでした。

因みに10年程前に違う歯科で、左右それぞれ1番は根切断の為、根の治療は不可能で切開しても良くならないと言われました。
先生方によって色々なご見解があるかと存じますが、差し歯を外しての根の治療と外科的な治療、どちらがベターな選択なのでしょうか?

それからもうひとつお伺いしたいのですが、左右ともに割れて抜歯となってしまった場合、審美的な事が気になります。
インプラントが一番優れているとは思いますが、骨がかなり溶けているであろう前歯ですので、期待薄かもしれません。
ですので、入れ歯かブリッジになるかと思いますが、できるだけ唇の上の部分が落ち込まない様な方法を選びたいのですが、審美的な事を考えるならどの様な方法があるでしょうか?
お教え頂ければ幸いです。

以上二点、お忙しいとは存じますが、ご意見アドバイスなど、宜しくお願い申し上げます。

船津 三四郎 先生からの回答

北海道
船津歯科・矯正歯科クリニック
船津 三四郎先生
くまにゃん 様、初めまして。
37年前に作った前歯の差し歯の根の経過がご心配の事と拝察申し上げます。

実際に、くまにゃん 様の口腔内やレントゲン等を拝見致しておりませんので、確定的な事は申し上げられませんが、一般的に治療方針の差異はそれぞれのドクターの臨床経験、技術力、症例数により異なってくる場合が多々有ります。
勿論、誰が行っても無理な場合も有ります。
差し歯を外そうとして、歯根が割れてしまう事は有ります。
しかし、天才的に上手に外す歯科医師も少数ですがおります。
骨の無い部分に、自家骨移植や、人工骨による骨造成術を実施してうまくインプラントを植立する歯科医師もおります。

お近くに歯内療法専門医がおられましたら、一度診て頂く事も選択肢の1つです。

河原 雅朗 先生からの回答

河原 雅朗
奈良県
かわはら歯科クリニック
河原 雅朗先生
歯根端切除術を受けたことがあるんですね。
基本的には歯根端切除術は最終手段です。
ですから、すでに行っており再発したという時点で抜歯以外の方法は考えられません。
特にかぶせをとって根っこの治療を行うという方法は根管内の清掃ができたとしても、根尖部の清掃ができるわけではないので完全に適応外だと思います。
やるとしたら外科的療法ですが、根っこの先を切ることが目的ではなく、根っこの先のほうの感染した歯質、細菌の塊を根っこの先ごと取るということが目的です。
うまくすればまた数年持つと思います。
抜歯をした際ですがソケットプリザベーションと言う方法をすれば骨の落ち込みは軽減されます。
これによりブリッジをした際に見た目をなるべく元の状態に近づけることができます。
またインプラントをするのにも有利に働きます。
ただこれは保険適応ではありません。
抜歯をするならインプラントをしているようなところで計画的に抜歯をしたほうがいいと思います。
ソケットプリザベーションだけというのはあまりやっていない可能性が高いです。)

酒井 信 先生からの回答

酒井 信
宮城県
にがたけホワイト歯科
酒井 信先生
一度歯根端切除術をしている歯は根管治療が難しいですので、メタルコアを外してまでのリスクはお勧めできません。
むしろ、なるべく歯根が短くならないように配慮しながら再手術してもらったほうが良いのではないでしょうか(根尖がどのくらい感染しているかにもよりますが)。

前歯の外側の歯槽骨はとても薄いので、抜歯の際に失われてしまうことが多いのですが、出来るだけ慎重に抜歯して頂いて、さらに吸収がおこらないよう配慮して頂くことで対応できるかもしれません。
前歯部は骨が薄くなりがちですが、時間がかかりますが、造骨術で厚みと高さを回復してからならインプラントも可能かもしれません。

渡辺 英弥 先生からの回答

渡辺 英弥
福島県
渡辺歯科医院
渡辺 英弥先生
外科の場合 多少でも感染部分の根の切断は避けられません。
なにか感染要素があるからです。
どちらの選択かですが、根の治療で治るのであればそちらの選択をすると思いますが、この場合どちらがいいのか正直難しいです。

審美的な部分ですが、多少リスクを伴いますが骨を作るGBRがいいのではと思います。

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