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ご相談

根管治療後、詰め物で処置をすることはできないのでしょうか?

佐伯様46歳女性
宜しくお願い致します。
虫歯ではなく、歯の噛み締めにより神経が死んでしまった、左下6番について相談をさせて下さい。

根管充填が終わり被せ物の素材を選ぶ段階なのですが、疑問なのですが、被せ物ではなく詰め物で済ますことはできないのでしょうか?
まだ周りには自分の歯が残っている(神経がある部分は深く削りましたが、周りはUの字状に残っている)のに、これを削ってしまって被せ物にすることに、少しビックリしてしまいました。
(初めての根管治療なもので…)

やはり強度的に被せ物の方が良いのでしょうか?

通っている歯科医院では、被せる前提でのお話だったので、自分で調べた限り場合によっては詰め物でも可能であったり、虫歯の場合は被せ物が良いなど、さまざまなご意見があるようで、一般論としてご意見を伺えたらと思います。

次回先生にも聞いてみますが、そういう選択肢もあるのかどうか教えていただけたら幸いです。

河原 雅朗 先生からの回答

河原 雅朗
奈良県
かわはら歯科クリニック
河原 雅朗先生
奥歯の処置方針についてですね。
神経を取った歯にとって一番悪い状態は歯牙破折です。
Uの字に歯牙が残っているところに詰め物をしてそのまま噛むと、どうしてもそのUの字が広がるように力が加わり歯が真っ二つに根っこまで割れてしまう可能性があります。
もし万が一そうなったらその時点ですぐに抜歯になってしまいます。
ですから相当歯牙が残っており、破折まではまだまだしないだろうという状態でないと、詰め物だけで済ませるということはしません。
被せをするということは歯を取り囲む状態になるので、残っているUの字の歯牙に対して広がる力が加わらず割れる危険性はかなり軽減します。
詰め物でも数年は大丈夫だとは思いますが、5年10年と経過をした時点での危険性を考慮すると被せのほうが一般的には安全でしょう。

酒井 信 先生からの回答

酒井 信
宮城県
にがたけホワイト歯科
酒井 信先生
神経を取ると歯は死んでしまいます。
極端な例ですが、生きている木の枝は弾力がありますが、枯れ木の枝は折れやすいです。
失活してしまった歯もやはり弾性を失います。
詰め物は基本的に内側性のものになりますので、咬んだ時沈み込む方向に移動しようとします。
その力が楔の作用をして歯を割ってしまう可能性が高くなるため、外側性の包み込む設計にして割れる可能性を低くするということで一般的に神経をとった歯は被せるケースが多いことになります。
噛みしめや歯ぎしりなどの習慣がある方は咬合圧が強いのでその傾向はより強いかもしれません。
特に第一大臼歯は一番力が掛かる歯です。

勿論、神経を取ったからと言ってすべて、全被覆しなければいけないケースばかりということは無いと思いますし、根管治療の際にも必要以上に内部象牙質を落とさないように配慮し(根管治療はより困難になりますが)歯、特にエナメル質は大事ですので残っているエナメル質はできるだけ削らずに更に割れにくい様な部分被覆の設計にすることはやりようによっては可能かもしれません。

ケースバイケースだと思って下さい。

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