根管治療でのお悩みですね
海外ということでとてもお困りのことと思います。
ただ、ある意味とてもこの状態というのが、国によって治療というものがどこを目指しているのかという所で面白いところです。
根管治療が必要となった今の痛みの出ている歯のことに関してですが、治療をすると費用が掛かります。
とても高いということですが、世界的に見ればそれが標準だと思います。
日本ではそれをたぶん5分の一から10分の一の費用でやっているということが現実なんです。
そこまでの費用を払えない人は普通は
抜歯です。
それが世界標準なんです。(いい悪いは別にして)
忘れては困るんですが、日本の費用はその5分の1から10分の1の費用のさらに3割負担です。
とてつもなく少ない費用でその治療をお受けになっているんです。
そして歯科医学的に根尖にまで細菌が達した
根尖病巣(今の状態)を治療するということは必ず治るとはいいがたい難しい状態です。
なので、日本でも結構そういう相談が多くネットで出回ります。
とても難しい治療なんです。
> そこで質問なのですが、歯の神経というのは全て歯の尖端ギリギリまで長さがあるものなんでしょうか?
> (
レントゲンを見る限り明らかもう片方とは白く薬が入っている長さが違いました)
そのギリギリ、というのがなかなか難しいです。
レントゲン上では1mmほど足らない状態がいいという考えもありますし、そこは学派によって微妙に違います。
一番肝心なのはそこに細菌の増殖するスペースがないということです。
そして
抗生物質の使い方も海外と日本ではだいぶ認識が違います。
日本では
抗生物質という薬は薬価ということで日本国が決めており、だいぶ低く抑えられ、しかもその支払いはその3割負担というようにとてもとても安価です。
ですからとりあえずどんどん
抗生物質を出しておこうという考えが多くなり、しかもそうしなかったために起こった問題に対して、裁判所でも出さなかったほうに責任を押し付けるような判断をしてしまっていました。
そういう歴史的、社会的背景もあり、日本では出すのが当たり前の
抗生物質ですが、
根尖病巣があり、急性化しておらず、
根管治療が不十分という状況では歯科医学的に見れば
抗生物質を出す意味があまりありません。
ということで痛みを何とかするために今
抗生剤を出すというのは無駄という判断が、海外では普通になると思います。
医学の常識というのは、実は世界中、国によってほんとに様々あり、何が正しいことなのかということも言えないというのが現状なんです。
答えになっているかどうか、というより答えになっていませんが何かの参考にしてもらえれば幸いです。