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根が割れた歯は抜歯しかないですか?温存はできませんか?

ケケ様49歳女性
もう5年以上前に左上7番奥歯の神経を除いての治療までを完了していましたが、それから度々シクシク痛んだり、歯茎側面からが出ることがあり、歯科医に何度も相談しておりましたが、当時妊婦だったので薬などの治療はできないということと、その歯科医の判断では、その歯は神経までしっかり治療済みで、が出るのは私の歯ぎしりがひどく、それで側面に隙間ができるからだとのことでした。
それからマウスピースを使用しましたが、歯はよくなりませんでした。

ところが今春、蓄膿症になり耳鼻科を受診すると、痰の検査で肺炎球菌が出ていたこととレントゲンの結果から歯からきているのではないかといわれ、紹介の新しい歯科医にいってみたところ、歯の根の横側にがたまっているとのことで、歯の中を治療しなおすことになりました。
3本ある根っこのうち、1本に薬がはいっていなかったとのことで、毎回消毒を行い5回くらい3000円程度を払って治療。
6回目くらいの受診時、根っこが大きく割れているといわれ、写真を見せられました。
そして抜歯するしかないといわれました。
割れ目はかぶせものを取ったときにはくっついていて見えなかったとか。
長く悩んできた歯で、その歯のためにお金もかけているのでほんとうにショックです。

副鼻腔に根が出ている歯なので、またトラブルが起きるかもしれないから抜歯という選択肢を選ぶのがベストだと言われましたが、不安や不信でいっぱいで抜く勇気がありません。

根が割れた歯はもう温存できないのでしょうか。
また、上奥歯を抜いたことにより、ほかの歯への影響はないのでしょうか。
ちなみに歯周病はありません。

酒井 信 先生からの回答

酒井 信
宮城県
にがたけホワイト歯科
酒井 信先生
ケケ 様

残念ですが、割れてしまった歯は元に戻ることはないのであきらめるしかありません。
ただし、大臼歯のように複数の根がある場合は、割れ方によっては、割れていない部分の根を温存し被せる処置ができる時もあります。
可能かどうか先生にお聞きしてください。

抜いた後のほかの歯への影響ですが、その奥にまだ歯(第三大臼歯親知らず)がある場合は、その歯が前方に移動してきます。
また、上下の奥歯のかみ合わせにもよりますが、下あごの7番が上の歯との噛み合わせが全くなくなるような時は、下の歯が伸びてくることがあります。
それにより不都合が生じる時もありますので、どのような噛み合わせなのか先生にお尋ねください。

河原 雅朗 先生からの回答

河原 雅朗
奈良県
かわはら歯科クリニック
河原 雅朗先生
大変残念な結果ですね。

> 根が割れた歯はもう温存できないのでしょうか。

不可能だと思います。


> また、上奥歯を抜いたことにより、ほかの歯への影響はないのでしょうか。

抜かないほうが他の歯への影響があると思います。

上顎の7番の根っこの治療ははっきり言って非常に難しいです。
畜膿の原因となる可能性もあり、今回耳鼻科にそのことを指摘されている状況なので、抜歯が適応になると思います。
一番最初の状態で、上顎洞に根っこを突っ込んでいる歯の神経が死んでしまった、もしくは取らざるを得ない状況になった、ということから考えるとその時点で病気を根絶するという意味から考えると抜歯をしたほうがいいということになるかもしれません。(通常医科的にはそう考えます。)

しかし痛みもなく、動揺もない状態で、何とか機能させることができるということで根っこの治療を行ってもたせているというのが根っこの治療とその後の被せの治療です。
一度根っこの治療を行った歯の寿命は、やはり20年もてば非常に良かったということも言えると思います。
もちろん数年でだめになる場合もあります。
とくに力のかかる臼歯部では破折というリスクもあり、そのリスクを100パーセント回避することは不可能です。

渡辺 英弥 先生からの回答

渡辺 英弥
福島県
渡辺歯科医院
渡辺 英弥先生
やはり、蓄膿症があったこと、一番奥の歯であることを考えますと、抜歯がいいのではと思います。

残せる場合ですが、割れている根はどの部分か、割れてからの期間にもよります。
が、一番奥の歯は、とても強い力がかかるところでもあります。
予後は悪いことも想像されます。

船津 三四郎 先生からの回答

北海道
船津歯科・矯正歯科クリニック
船津 三四郎先生
ケケ 様、初めまして。
奥歯の治療経過で困惑されておられる事と拝察申し上げます。

実際にケケ様の口腔内や、レントゲン等を拝見致しておりませんので、確定的な事は申し上げられませんが、文面より推測致しまして、問題点は、
1.歯性上顎洞炎があったと思われます。
2.当該歯には、結構早い時期から、歯根破折があったのではと思われます。

破折した歯の対処法は
1.3本の歯根の内、破折した歯根のみを抜歯、残った2本の歯根を温存
2.当該歯を一度抜歯する。
 口腔外破折した歯根スーパーボンドで接着後、再び口腔内に戻して(再植術)固定
等の方法があります。

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