ひろすけ さん
この相談窓口によくいらっしゃいました。学校の歯科検診で
う蝕が見つかったのですね。すぐに歯科医院へ行ったのは正解です。その前にしみていたのに我慢していたのでしょうか?これはあまり感心しません。今の歯の治療が終わったら、悪くないときから歯科医院へ通い、歯を悪くしないように心がけてください。そうすると痛みもなく、歯の予後(後々の状態)の心配も少なく
なります。
さて、ご質問はいくつかあります。
1.歯科医師は「
う蝕(
虫歯)は深くないから
麻酔なしでいけるだろう」と言った。が、食べ物を食べるとめっちゃしみる。見た目はそれほどでもない
虫歯でも神経まで行っていることもあると聞いたが、今の状態の歯を
麻酔なしで削ったらすごく痛いんではないだろうか?
2.歯科医師は
う蝕(
虫歯)を目で見ただけで、実際
虫歯の深さを機械で測らないでわかるのだろうか?(プロは見ただけで
虫歯の深さまでわかるのか?)
3.しみたりするということは、治療の時にいたいのか?
4.歯科にかかったことがないので怖い。
以上4点だと思います。
回答。
1.ご安心ください。歯科医師は原則「すごく痛い」治療はしません。今「食べ物を食べるとめっちゃしみる」という状態を治療前に、歯科医師か
歯科衛生士あるいは歯科助手(受付でもいいです)にお話しください。そのような申し出を参考に、いろいろな診察を行い、その状態を元に、治療するときに
麻酔が必要かどうかを判断します。
初診時(最初の時)に判断したことでも、患者さんの訴えを参考に治療方針は変わります。「1)どの場所が、2)どのように、3)どんな時に痛いのか」を的確にお話しください。それを元にできるだけ痛くないように治療してくれます。ですから、「今の状態の歯を
麻酔なしで削ったらすごく痛いのでは?」という心配はご無用です。
2.私たち歯科医師はけっこう目視(見ただけ)で判断することはあります。しかし、その判断だけで治療をすることはまずありません。冷たい水をかけたり、空気をかけたり、
レントゲンで
透過像を確認したり、歯を軽く「コンコン」としたり(打診と言います)、ダイガグノデントというレーザーで深さを測ったり、いろいろな方法があります。そのような検査が必要ないと判断するときもあります。ただ、「めっちゃしみている」歯を検査もしないで
麻酔もなしでいきなり削ることはまずありませんご安心ください。
3.しみたりするということは治療の時に痛いのか?ということですが、食事でしみるようであればそのまま削れば痛いことが多いです。たまに、そのような状態でもそのまま削って大丈夫な場合もあります(削る方法にもよります、カリソルブというお薬を使ったり、その他方法により
麻酔なしでできることもあります)。いずれにしても、削ってしみたり、痛かった場合はすぐに先生にそのようにおっしゃればいたくない方法は考えてくれます)。「痛いだろう」という想像だけで歯科医院へ行くのが遅くなれば、もっと痛い状態になります。できるだけ早く行かれることが少しでも痛くなく治療できることにつながります。
4.歯科にかかったことがないので怖い。とのことですが、歯科医院が怖いのではないはずです。掘っておくともっと怖い状態になります。歯科医師はあなたが悪くした歯を一生懸命助けようと努力します。長く放置すれば少しは痛いこともしなければならないかもしれませんが、原則として、痛くない治療をしてもらえるはずです。昔の治療とはずいぶん変わってきています。ぜひ早く治療を受けられることが、痛みの少ない状態につながります。怖くないと信じて治療を受けてみてください。
早くよくなられるように願っています。