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詰め物が取れ、再度被せたが冷水がしみ、咬むと違和感があります

heko様57歳女性
2月に歯の詰め物がとれました。

直ぐに歯科に行けばよかったのですが、事情が許さず9月に治療に行きました。詰め物が無い間、歯が冷水にしみる症状がありましたが、恒常的に痛みはありませんでした。

歯科で取れた詰め物をそのまま接着剤で装着してもらう治療をしてもらいました。治療後、やはり冷水はしみるし、詰めた歯の歯茎にネチネチと接着剤が動くような圧迫感を感じて自分の歯として自然に力強く噛むことはできませんでした。

予約の関係上 1ヶ月後に歯医者に行ってその旨を告げると、歯の詰め物が金属なので熱伝導が早いので止むをえないところがあります、歯の冷水反応は良いし、歯の状態は良いのでこのまま様子を見ましょうと言われて少々かみ合わせを直してもらうだけでした。

かみ合わせは改善して圧迫感は減りましたが、やはり噛む時の違和感と冷水がしみるのはかわりませんでした。

しかし恒常的な痛みはなく、食べる時と歯磨きの時に上記の苦痛を感じるだけでした。

それから一ヶ月経ったある夜、突然歯が痛み出しました。
痛むまま眠って目を覚ますと痛みはとれていましたが、その後熱いものがしみるようになりました。
その翌日、熱いモノ、冷たいものに痛みを感じなくなりましたが、歯をカチカチとするだけで歯の根元が痛むようになりました。

素人が見たところ、歯茎が腫れたり目に見える炎症はありません。さらに翌日 歯医者に電話をすると「それは神経が死滅したんです。神経を除去して抗生物質を処方します」といわれました。

そして今日受診に行くわけですが、どうして治療後に神経が死滅するに至ったのか、最初の治療に何か問題があったのではないのか、歯が死んでしまったのにどうして神経を除去する必要があるのか、今までの経緯に何か釈然としたものがなく、本当にこの医師についていってよいのかという不信感等々で今回相談させていただきました。

是非早急にご回答お願いします。

河原 雅朗 先生からの回答

河原 雅朗
奈良県
かわはら歯科クリニック
河原 雅朗先生
歯の中には歯髄という軟組織が中にあるんですが、この組織は普段は外に触れることなく人間の体の中でいちばん硬い組織、歯によって取り囲まれているので熱いもの,冷たいもの、機械的刺激をすべて痛いというように感じる組織です。

これをいわいる歯の神経と言っています。

普段はこのように硬い組織に守られていますが、むし歯によって歯が侵食されると痛みが出てくることがあります。
詰め物がとれて半年くらいあいているのでその間に虫歯が進行していたのかもしれません。

でもできるのであれば神経を残し、詰め物をつけるだけで神経をとるという処置を先延ばしにした方が、歯の寿命としては延びるので、詰め物をそのままつけたのだと思います。

もしその時に神経に近いししみているから、神経を取りましょうということ
になると、その歯科医を信頼していましたか?
そしてその後の処置ですが、うまくすればそのまま数年先まで痛みが出ない可能性もありました。

今回は痛みがすぐに出たので不審に思ったようですが、症状というのは人それぞれでいついつまでは大丈夫というようなものではありません。かみ合わせの強さや虫歯になりやすさ、その他の要因で年月はすぐ変わってきます。

急激に痛みが出たというときに多いのが歯にひびが入った時ということがよくあります。

歯髄が炎症を起こすと、歯髄は充血して痛みが急激に出て、そのまま死滅してしまうことがあります。神経が死ぬというのはそういうことです。
歯髄組織も肉なので血行が無くなって死んでしまえば腐ってきます。
腐った組織がそのまま歯の中にあると根っこの先からその毒素が出て骨を溶かしてをもつことがあります。

なので神経が死んでしまった場合には根っこの中の腐った肉をきれいに取り除き消毒したのちつめるという根っこの処置をする必要があります。
説明不足と、処置が後手後手に回っているという感じはしますが、先手を打って処置をすればいいというものではないことは先に書いたとおりです。(虫歯になったら、根っこの処置をして、その後に何度か腫れて、最終的に歯を抜くことになるから痛む前に抜いてしまえ、というのがいい処置かどうか考えればわかると思います。)

残念ながら歯の治療は全く元の状態に戻すことが治療ではありません。(それはできません)出来るだけ元の状態に近づけるよう、最善の努力をするというのが歯科治療です。

どうしても不審に思うようであれば歯科医院を選ぶ権利は患者側にあります。
ぜひもう一度話をよく聞いて、治療をがんばってくださいね。

渡辺 英弥 先生からの回答

渡辺 英弥
福島県
渡辺歯科医院
渡辺 英弥先生
一番の問題点は、詰めたものがとれてからの期間が長すぎるところにあると思います。

見た目なんでもなく大丈夫に見えて、経過が良い場合とそうでない状態に陥る場合があると考えます。

おそらくもうしばらくそのままだと、痛みが出るなりの症状を呈した可能性が否定できません。

消毒効果のあるセメントなどで一度経過を追った方がよりよかったのかもしれません。

口の中のばい菌ですが、半年以上取れた部分に住み着いていたことになりますので、歯の中の神経まで感染していた可能性が否定できなく神経が侵されていたことも考えられます。
おそらくそのような経過で神経が感染したと考えられます。

神経が生き延びるか除去に至るかの可能性が、このお話からすると50:50の可能性だったことがうかがえます。

この歯に関しては歯医者さんにお任せして、この先極力虫歯を口の中にさらけ出さないような予防処置を続けることで、歯が現存すると考えられてはいかがでしょうか。

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