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詰め物の詰め直しについて

こうおつ様47歳男性
2ヶ月前に右下の奥歯(下顎第二臼歯だと思います)周辺がたまにうずくために歯科に行きました。

レントゲンをとりましたが、虫歯はうつっていませんでした。柄のような部分でコンコンと刺激を与えるような検診でも痛くありありませんでした。その歯は15年前に治療しており、削ったところに白い詰め物をしていました。年月がたち、また物を噛む面の治療であったため、変色していました。

歯科医の方がおっしゃるには、だいぶ段差もついているし、中のほうが虫歯になっている可能性もあるため、詰めなおしをすすめるということでした。そう言われると不安になってしまい、詰めなおしをすることにしました。

詰めなおしが終わり、歯科衛生士の方に紙のようなものをカチカチかみながら噛み合わせの調整をしてもらいました。右の歯は昔からかみ合わせが悪いため、結構時間をかけてやってもらいました。

ある程度までやると歯科衛生士の方が「あまり詰めたものを削っても、やりすぎるとしみたりするので、これくらいでいかかですか?」と言われました。多少、まだ右のほうが当たる感じがありましたが、良しとして、歯科医の方の最終確認になりました。また紙のようなものをカチカチかみ、歯科医の方が再度詰めたものを削って調整しました。

噛み合わせの調整もおわり、帰宅して鏡をみてみると、確かに色も綺麗になってましたが、以前よりも歯の掘りといいましょうか、深くへこんでいるように感じました。

冷たいもの、暖かいものでしみるということはありません。ただ不安な点が2つあります。

1つは、詰めなおしといっても以前よりも深く削ったのではないかということです。もし、今後何かあれば神経近くの治療になるのがとてもいやです。段差にならないように平面的に多少は削ることはあるんだろうな、というのは素人の私でもわかります。ただ、詰めなおしで前回よりも深くけずるということはあるのでしょうか?

2つ目はレントゲンや柄の部分でカンカンと触診してなんともないのに、削ってみたら虫歯だった、ということはあるのでしょうか?日本の技術でレントゲン虫歯が発見できないとは思えないのです。

以上が治療後の不安として残っています。ご意見よろしくお願いします。

河原 雅朗 先生からの回答

河原 雅朗
奈良県
かわはら歯科クリニック
河原 雅朗先生
あまり心配することはないと思いますよ。

詰め直しということは以前詰めてあったものを一度すべて除去して、そのうえで中が虫歯になっていないのかどうか目で見て確かめて、虫歯になっていれば取るし、虫歯になっていなければさらに深く削ることはありません。(痛みが出る可能性が高くなるだけデメリットがないからです。)

レントゲンの精度で虫歯が発見されるのは、虫歯が結構進んだ状態の時だけです。また一度虫歯治療している歯の場合、詰めてあるものの
造影性によっては虫歯が発見しにくいこともよくあります。
というかはっきりとは分からなくなってしまいます。
レントゲンはしょせん影絵の状態で虫歯をチェックしているわけではありません。

検査方法の一つの手段であり、レントゲンだけですべてが判断できるわけではありません。また日本でも世界でもその状況に何ら変わりはありません。

酒井 信 先生からの回答

酒井 信
宮城県
にがたけホワイト歯科
酒井 信先生
丁寧に治療して頂いたと思います。

今まで、詰めていたものの周囲から漏えいがあり、唾液とともに細菌の侵入があれば、象牙質は感染の可能性がありますので、その部分は削る必要があると思います。触診で異常が無くとも感染象牙質があれば、虫歯ですので、削るのが歯科的治療です。触診で異常があるときは、かなり深い虫歯、それこそ神経に近接した虫歯ということになりますので早いに越したことはないでしょう。

生きている歯は、神経に過度の刺激が加わらないように、神経の部屋がだんだん狭くなってきます(虫歯から完全に逃れるほどのスピードはありませんが)。今回ある程度深く削ったとしても、必要があれば、神経の部屋が縮んで(歯髄腔への象牙質の添加)神経を保護しますので、現在しみたりしないのであれば、心配することは無いと思います。

レントゲンについて、過度の評価をされているようですが、感染象牙質を100%レントゲンで診断することは、出来ないと思います。レントゲンでは、それ程とは思われないケースで、違和感を訴えるので、説明したのち、削ってみると、虫歯があったということは時々経験します。

また、詰め物の陰に隠れた部分は当然正確に診断することが難しいこともあります。

渡辺 英弥 先生からの回答

渡辺 英弥
福島県
渡辺歯科医院
渡辺 英弥先生
まずは、虫歯があるようでしたらその部分は取らないと、それこそ神経をとるようなことになってしまいます。

また、詰めた部分の溝が深くなったとの感覚でしたら、それも一理あると思います。

歯の溝は、食物をつぶしたりする際に溝が必要になります。溝が無いと、食物の流れも悪くなる可能性がありますでしょうし、また過大な力がかかって歯に悪影響を及ぼすことも将来的には考えられます。

お話を聞く限り、決して悪い治療はしていないような気がします。安心して食事をされていいと思います。

触診については、これは打診という診査方法です。神経や根の先に炎症がある場合、ひびいたり痛みがあったりしますので、一つの目安になります。また詰めたものに隠れた虫歯ということも考えられます。

私自身も頻繁に使いますので、ご安心ください。むしろていねいな診査をする先生だと拝見しました。

玉置 敬一 先生からの回答

玉置 敬一
和歌山県
玉置歯科医院
玉置 敬一先生
こうおつ 様

う蝕虫歯)の治療をしてもらったところの不安。お気持ちはよく分かります。しかし、歯科医師の側からみると、お書きになっていることについては「心配ないのではないか」という気がします。
ご質問は2つ。

> 1。詰めなおしといっても以前よりも深く削ったのではないかということです。

お答え。 鏡でご覧になって、「以前よりも歯の掘りといいましょうか、深くへこんでいるように感じました」というのは、奥歯(大臼歯)というのは、天然歯でも山と谷があり、上下の山と谷が互いにかみ合って食べ物をちゃんと噛み切り、すりつぶせるようにできています。必要があり平たくつめることもありますが、食事をするためにはこの山と谷がうまくかみ合うことが必要です。そのためには詰めるのも時間がかかり、調整にも貴方がしてもらったように丁寧にする必要があります。ですから、「治療後も冷たいもの、温かいものでしみていない」とお書きになっていることからも、私には「深く削りすぎたのではない」と思えます。この歯科医師はとても丁寧に治療してくれたのではないでしょうか。

> 2。レントゲンや柄の部分でカンカンと触診してなんともないのに、削ってみたら虫歯だった、ということはあるのでしょうか?日本の技術でレントゲンで虫歯が発見できないとは思えないのです。

最近のレントゲンはお書きのように性能はあがってきています。ただ、立体のもの(3次元)を平面(2次元)で見るというところに完全でないところがあります。CTもありますが、放射線量のことを考えるとむやみにCTをとるということはお勧めできません(診断にはとても有効なので、必要なときにはとても良い診断手段です。むやみに恐れる必要はありません)。これらのことを総合的に考えて、レントゲンである程度のめどを付けておき、古い詰め物を除去しながら中に細菌感染がないかどうかを見ながら必要な部分を除去する。というのは現在では最も良い治療法だと考えます。歯の構造はとても複雑で、一番外側には「エナメル質」というとても固い層があります。次に象牙質、その次に歯髄腔(神経や血管が入っている)という構造で、あなたの場合はこのエナメル質が侵されて、象牙質というところまで細菌が入っていたのだと考えます。そのとき、細菌が近づいてきたのを感じた身体は歯髄腔にCa(カルシューム)を沈着させ、細菌が歯髄腔に入るのを防ぎます(この時点では、柄の部分でカンカンとしても反応がないことが多いです。もっと進むと細菌は神経のところまで到達して神経は死んでしまいます。こうならないためにも象牙細管に入った細菌を除去するのは神経を守るためにも必要な治療です)。それで、ご自身では「何もない」と思われていても、その象牙質(その中の象牙細管というとても細い穴)には細菌が入っていることがあります。それは歯を削って細菌を染めて、その染まった細菌を削り取るという方法で健康な歯の面を出して、そこに穴を埋める材料を詰めてもらいます。

以上のようなことから、貴方のしてもらった治療はとても納得できる治療法だと思います。
ぜひ安心しておいしい食事をなさってください。

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