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2011/06/26

前歯のヒビが入っています。レジンで補強してもらいました。

アキ様35歳女性
先日、奥歯の虫歯の治療をしに行ったところ「前歯も治療し直したほうが良い」と言われ、上の前歯も再度治療する事になりました。

2年前に1度別の病院で治療をし、治療後も黒ずんでいるのが気になりましたが、こんなものだろうと放置していた歯です。

必要以上に削らないようにするとの事でエナメル質を残し裏からレジン?を詰めてもらいました。
裏だけでなく表面も削り虫歯の部分だけ薄くしたのが少し気になりました。

黒ずみもなくなり感激していたのですが、夜その前歯にひびがあるのを発見しました。

虫歯の所を根元まである薄いひびが2本とそこを斜めに目立つくらいのものが1本です。

その日は麻酔したのもあり食事はしていませんし、噛み合わせもひびの所には当たらないので歯ぎしり食いしばりもないかと思います。

後日診療の際 話したら「元々ひびが入っていたのだろう」とのことで根元まであるひびは分かってもらえませんでした。
「気になるならひびを削って目立たなくできるが、気にならないのであればもったいないので削らない方が良い」と言われたので削りませんでした。

ですが、やはり欠けるのが心配で固い物が食べれないので次の診療の際 補強してもらうよう話したら「欠けた時はいくらでも治療できるから、今はもったいないから削らない方が良い」と言われ補強するなら歯の周りを全体的に治療してない部分も削りレジンを詰めると説明してもらいました。

「削るのはもったいない」と言われたので補強するのも止め、裏の先端(ひびのところ)のレジンが小さく欠けていたので詰めてもらい終わりました。

必要以上に削らないのには賛成ですが、せっかく治療したのにひびが入り 根元のきれいな所まで欠けないか不安です。
安心して固い物も食べたいのですが、か良い対策はないでしょうか?

また、エナメル質も薄くしか残っていないらしくひびも入りやすいとは思いますが,治療していない表面を削ったり、レジンがすぐ欠けたり医療技術として問題はないのでしょうか?

宜しくお願いします。

河原 雅朗 先生からの回答

河原 雅朗
奈良県
かわはら歯科クリニック
河原 雅朗先生
問題ないと思います。

すでに説明されているとおり、歯にはもともと目に見えないようなひびが無数に入っています。神経を取っている歯は特にひびが入りやすくなります。

歯の構造として、表面にはエナメル質という固いもろい組織その中に象牙質という、エナメル質に比べると弾力のある組織が引っ付いた構造になっています。

これにより歯はかたく強くなっているわけです。
なので今回のように歯の色が変色している場合裏のほうから根っこの象牙質の変色した部分を取り除き、変わりに象牙質と同等以上の強度を持ったレジンというプラスチックでうめて、補強することにより強度が保たれるわけです。

なのでエナメル質表面についたり、入ったりしたひびに関しては、それほど問題にはなりませんし、ひびの部分を削って埋めるということもする必要はないと思います。

かけてしまってからその部分を補修するというのが一番理にかなっていると思います。

渡辺 英弥 先生からの回答

渡辺 英弥
福島県
渡辺歯科医院
渡辺 英弥先生
もったいないから削らない、おそらく必要以上に削らないということで、現在の治療の主流の一つです。

決して間違ってはいません。
ひと昔前であれば、予防拡大ということで、少し大きめに削っていました、これも決して間違ってはいないと今も思います。

ただいわゆるエナメル質なども、一度削ってしまうと元には戻らない、その意識が高くなっているのが現状だと思います。

ヒビに関してですが、象牙質の裏打ちが無くなってしまっていることもあるのですが、どうしても亀裂が生じやすくなってしまっている、そのような実態があると考えられます。

おっしゃる、食いしばりが無いということですが、これは無意識に出る症状でもう少し精査する必要があります。

リラックス状態で上下の歯が当たっていることはないかどうかをもう一度確認してみてください。

亀裂がさらに拡大することがないかどうか心配でしょうが通常通りの食事をしてみるのが良いのではと考えます。

ただ瞬間的な過大な力をかけないように少し気をつけていることで今のところ経過をみることで対応するのが良いのではないでしょうか。
実際、虫歯の無い歯でも欠けてしまうことがあるので、おっしゃる状態を必ず回避できるかどうかは断言できないのが実情です。少なくともまだ生きている歯ですので、まだ粘りがありますので。

○治療していない表面を削ったり,レジンがすぐ欠けたり医療技術として問題はないのでしょうか?

難しい問題です。健康な部分を多少なりとも利用することが一番重要だと思っています。
レジンがすぐ欠けるということですが、接着するためにたくさん歯質を削らないようにしたいと考えますので、ぎりぎりのせめぎ合いだと思います。

自分の歯とレジンはもともと素材が違いますし硬さも違います。その二つを接着させるわけですので、決して不都合が出ないとは言い切れない部分がありますので、そのあたりを御理解いただければと思います。

玉置 敬一 先生からの回答

玉置 敬一
和歌山県
玉置歯科医院
玉置 敬一先生
アキ 様

ひびが入り、不安な状態で食事をするのは不安なことだと思います。

そのことを理解した上で、お書きになっている文面から感じるのは「よい歯科医師に巡り会ったのではないか」ということです。

まず、歯科医師はできるだけ歯を残すことを考えます。そのときに、安心できるのは歯冠部を削ってしまい、支柱を立て、上にかぶせる方法をとると後々問題を起こしにくいのでその方法をとることが多いものです。

しかし、あなたの担当医は、歯の表面のエナメル質の削除を最少にして、自分の自然な歯の感じをそのまま残すようにしてくれたと考えられます。費用としてはこの方が安くあがります。

そして、「虫歯のところに根元まである薄いひびが2本入っている」とのことですが、抜髄した歯にはひびが入っていることはありうることで「元々ひびが入っていた」というのは十分考えられることです。

でも、あなたが「心配で固いものが食べられない」ということもよく分かります。しかし、歯の根っこは歯槽骨という骨で周囲を固められているので、歯頚部という骨の上までは割れることがありますが、骨の中までは滅多に割れることはありません(あり得ないことではないのですが)。

もし割れた場合、その時点で歯根の中に支柱をたてて上にかぶせるようにすれば良いと思われます。あなたの先生はそのようなことを考えてくれているのではないでしょうか。

良い先生に巡り会ったと思います。
ぜひ心配なく安心しておいしい食事をなさってください。

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