1.治療過程
1)事前のチェック
治療の前に「インプラントをする前に」で述べたように、まず歯科医によく相談して、自分の全身状態、口腔状態、顎の状態、咬み合わせ、う蝕(虫歯)や歯周病(歯槽膿漏)の状態などよく診査してもらい、
- インプラントをするのに適しているかどうか。
- 後々維持管理がその歯科医師と共にできるかどうか。
- するとしたら骨の量や厚みを増やさないでできるか。
など、いろいろな問題について納得してから実施するようにしましょう。
2)2回手術をする方法(1回で済ませる方法もあります)
歯ができたら、インプラントにしっかりと取り付け固定します。その後、磨き方や手入れの仕方を十分教わります。
2.おわりに
- インプラントはうまくいけばとても快適に噛めるようになり、十分若返ることができます。現在の歯科医学の恩恵に浴することができると思います。
- 一方で、インプラントは、歯根に本来、備わっている「歯根膜」がありません。ですから歯根膜がもつ、衝撃を緩衝する組織や神経の終末がインプラントには、ないのです。その状態で毎日食事のときに自分の体重に近い力を何百回、何千回とかけるのですから、慎重に検討してから実施してください。
- ご自分の歯はとてもよくできています。その歯を無くさないように、予防のための受診や、ご自分の手入れを十分にして、もし歯を抜かなければならない場合は、「その歯は本当にだめなのかどうか」について十分説明を受けてください(ほっておくだけほっといて、「何とか残してくれ」というのは問題外)。安易に「インプラントがあるからいいや!」というようなものではありません。くれぐれもご自分の歯を大切にしてください。