歯磨きについて
歯磨きの方法は、いろいろあります。
歯は、一見‘つるん’としてそうで、実は、デコボコやくぼみが沢山ありますので、歯磨きは、結構、難しいものです。
歯磨きの基本は、貴方にあった一番良い方法を歯科衛生士さんに聞かれるのが良いと思います。我流では、磨き残しが多くなります。
2. 歯磨き方法
1)バス法
一般的に知られた歯磨き方法ですが、アメリカのBass先生(病理学者)が自分の歯が悪くなって、なかなか治らないので、色々歯ブラシの使い方を工夫して、90歳を過ぎるまで、自分の歯で食事をしていました。その方法が現在の歯磨き方法の中心になっています。
前歯部(前の歯)では、歯ブラシを縦に入れて、歯ブラシを上下に動かし、1本ずつの歯を丁寧に磨きます。
2) 歯磨き法 スクラッピング法
歯の外側は、毛先を歯に直角に当てます。内側は45°にして軽く前後に動かします。
3) フォーンズ法
主に子供の歯を磨くのに使います。小さく円を書くように、童謡などを歌いながら(リズミカルに)子供の歯を磨いてあげてください。
3. 歯磨き方法
主に歯ブラシの脇腹を使う方法で、歯垢の除去と歯茎のマッサージ効果を目的としたものです。
1)ローリング法
歯の根の先に毛先を向けて、噛む面に向かって歯ブラシの柄を回転させます。(歯ブラシの毛の脇腹を使う)前の歯の内側は、縦にしてかきだします。
2)チャーターズ法
4. 歯磨き方法 つまようじ法
特殊な磨き方ですが、最近注目されている磨き方です。
歯ブラシの毛の配列が2列で、根の先のほうから噛む面に向かって、約30°の角度で毛先を歯頸部(しけいぶ:歯と歯肉の境目)に当て、毛先を歯と歯の間にすべり込ませて、出し入れします。歯ブラシの毛先を‘つまようじ’に見立てて、歯と歯の間の食べカスをかき出すようにします。
5. 歯磨き方法 小歯ブラシ
6. 歯磨き方法 歯間ブラシ
7. 歯磨き方法 デンタルフロス
塗蝋絹糸(とろうけんし)といい。昔は、絹糸に蝋を塗ったものを用いました。現在は、合成繊維をそのままつかったり、テフロン加工したものがよく使われます。
糸だけのものと、柄がついて使いやすくなったものがあります。
8. 歯垢染色剤
9. 歯磨き剤
- 歯磨きの基本は、大量の水でよく洗い流すことです。歯磨き剤はお好みで使うもよし、使わないのもよし。 フッ素の入った歯磨き剤は、う蝕(虫歯)予防や一部抗菌作用もあるとされています。歯質強化と言う意味で、フッ素を使われるのも良いことです。
- 市販されているものは安全が確認されていますが、中には成分が蓄積されるものもあります。長期間使用するものですから歯科医師によく相談してください。 また、研磨剤の入った歯磨剤を長期に乱暴な歯磨き方法で使用すると、歯が擦り減ったり、歯肉(歯茎)を傷めることがありますので、注意が必要です。
10.自己流と正しい歯磨き
自己流で一生懸命磨いてもこんなに磨き残し(赤い部分)があります。自己流は、このように努力のわりに結果が伴いません。
歯科衛生士の指導の下で、歯磨きをした結果です。正しい、歯磨きは、同じ時間、同じ努力で大きな差ができます。
11.高齢者(介護者)の歯磨き
ご自身で、歯磨きがしにくくなった方は、介護者がしてあげてください。お口が汚く、食べるものが流動食である方が、気持ちの良い口で、自分で食事ができるようになると、QOL(生活の質)が変わる場合があります。
栄養だけでなく、食べる者の硬さや、食べるものの意欲をださせる努力が生きがいにつながります。
特殊な「クルリーナ歯ブラシ」というものです。これは、吸引しながらや誤嚥を防ぎながら歯磨きができます。
歯のほか、頬粘膜(ほっぺた)と歯茎の間、上あごなどクルクル回しながら、ネバネバの唾液や食べカスをくるめ取るようにしていきます。